美智子さま100の言葉(別冊宝島編集部)
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![]() とても美しくいつまでも目にしていたいものばかり 美智子さま100の言葉
別冊宝島編集部 先日、仕事の打合せをしていて、着物の話になりました。そのとき打合せの相手の方がおっしゃったんです。
「私が思う着物すがたの理想は、美智子皇后のおきもの姿なんです」 私はその意見に全面的に賛成!!そうなの、そうなの、そうなのよ!着物雑誌の表紙のように、ビシッと補正して、シワひとつないのも美しい。でも、なにか違う。 その点、美智子さまの着物姿って自然なんですよ。着物と帯の取り合わせが最上級なのは言うまでもなく、きものでの立ち姿、歩いておられる姿、すべてが素晴らしい。 ということで、仕事の話のさいちゅうに、思わず握手しそうなくらい相手の方と気持ちが寄り添いました。 その打合せのあと、ふと目に付いたのがこの本『美智子さま100の言葉』。お着物をお召しのお写真が表紙を飾っています。 端正ではあるものの、堅苦しくない100の言葉は、とても美しく、いつまでも目にしていたいものばかり。この方が皇室に入られたことは必然だったんだなと思います。 収録された100の言葉の中で、私が思わず涙ぐんでしまったのがこの言葉。 ”祠のようなものでいいので陛下のおそばに造ってほしい” (『美智子さま100の言葉』P18より引用)
葬儀の簡素化を望まれる天皇陛下の意に沿う形で、天皇家の葬儀が土葬から火葬に改められた平成25年。
その際、天皇陛下が美智子さまに「合葬」を提案されたのに対し、それは畏れ多いと遠慮しつつ仰ったのが上の言葉だそう。 いま、「どこのお墓に入るか」について真剣に考えている中・高年女性が多いそうです。身も蓋もない言い方をすると、「夫の家のお墓には入りたくない」と。 一緒に考えることはできませんが、天皇家ではこれまで、ご夫婦でも陵は別でした。 それを「合葬に」と提案される天皇陛下と、祠のようなもの(質素でいいという意味でしょう)でいいので、おそばに造ってほしいとおっしゃる美智子さま。美しくって涙ぐんでしまったというわけです。 お若いときから最近のものまで、選ばれた100の言葉を拝見すると、美しく年を重ねてこられた様子も拝察できます。 私などはささくれた気持ちのときに、つい乱暴な言葉を発してしまうのですが、それではいけないナァ。お写真も多く掲載されていて、先にあげた着物姿も拝見できますよ。 ![]() ![]() 池田 千波留
パーソナリティ・ライター コミュニティエフエムのパーソナリティ、司会、ナレーション、アナウンス、 そしてライターとさまざまな形でいろいろな情報を発信しています。 BROG:「茶々吉24時ー着物と歌劇とわんにゃんとー」 パーソナリティ千波留の『読書ダイアリー』 |
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