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本日は、お日柄もよく(原田マハ)

本日は、お日柄もよく
原田マハ(著)
出版社:徳間書店(2013)【内容情報】(「BOOK」データベースより)OL二ノ宮こと葉は、想いをよせていた幼なじみ厚志の結婚式に最悪の気分で出席していた。ところがその結婚式で涙が溢れるほど感動する衝撃的なスピーチに出会う。それは伝説のスピーチライター久遠久美の祝辞だった。空気を一変させる言葉に魅せられてしまったこと葉はすぐに弟子入り。久美の教えを受け、「政権交代」を叫ぶ野党のスピーチライターに抜擢された!目頭が熱くなるお仕事小説。(出典:楽天
夫が私に一冊の本を手渡しながら申しました。
「言葉を操る仕事をしているんだから、
心してこれを読んだほうがいい」と。

手渡されたのは原田マハさんの小説
『本日は、お日柄もよく』。

冒頭、結婚披露宴会場から始まるこの小説は、
スピーチライターという、
日本ではまだ聞きなれない職業に焦点をあてています。

***
主人公 二ノ宮こと葉は、
某 有名菓子メーカーに勤めるOL。
幼馴染 今川厚志に密かに想いを寄せていたのに、
その想いは日の目をみることなく、
いまは結婚披露宴に客として出席している。
当事者でもないのに前日眠れなかった こと葉。
披露宴会場で、退屈きわまりないスピーチを聞くうちに、
とんでもないことをしでかしてしまう。
まさに「赤っ恥」。
しかし、そのおかげで伝説的なスピーチライター
久遠久美と出会うことができたのだった。

スピーチライターとは、
言葉を選び、語り方を伝授し、
語り手を指導する「言葉のプロフェッショナル」。
日本ではまだ馴染みが薄い職業だ。

想いを寄せていた幼馴染 あっくんこと
今川厚志が亡き父親の遺志を継ぎ、
政界デビューすると決めた時、
こと葉も決意をする。
安定した職業を捨て、
スピーチライターとしてあっくんを支えるのだと。

新米スピーチライター こと葉は
あっくんをサポートできるのか?!
そして あっくんは無事政治家デビューできるのか?
***

私はOL時代に、
友達の結婚披露宴でスピーチを頼まれることがわりとよくありました。

関西人のはしくれとしては、
「ウケる」スピーチをしたいものだと思っていましたし、
実際に意図したところで笑いが起こると、
「やった!」と心の中でガッツポーズしたりしていました。

もちろんスピーチライターなんて存在があるとは知らず、
自分で、勘に頼ってスピーチを組み立てていたわけです。

その後転職して、自分が披露宴の司会を務めるようになると、
今度は一番近い場所から、人のスピーチを観察することになりました。
内容、時間配分、しゃべりかたなど、いろいろ勉強になることがいっぱい。

披露宴に限らず、どんな場でも、自分の思っていることを素直に言葉にして、
人の心を動かせるスピーチができるよう導いてくれる人がいるなら、
すてきなことではないでしょうか。

決してうわっつらだけ良いスピーチを指導するのではない、
しゃべり手の想いを一番いい言葉に変えて、
聞き手に伝えるのがスピーチライターの仕事。
結果として、言葉が世界を変える、
その手助けをすることになる職業かもしれません。

この小説は、思いの外大きな展開を迎えます。
「Yes,WeCan」のオバマ大統領まで話が及ぶのです。
日本の政治家も、あきらかにあの人のことだとわかる設定になっていて、
最後まで興味深く読めました。

それにしても…
最後の「解説」を読んで知りました。
原田マハさんって、原田宗典さんの妹さんだったの?!
はぁ〜。
知らなかった。

私は原田宗典さんの独特な文体が好きで、
時々真似してみたいと思うことも多かったのですが、
兄妹でも文体って全然違うものなのですね。
違っていても、どちらも魅力的。
ああ、才能ってコワイわ。

夫のおすすめどおり、これからのお仕事で、
もっと「ことば」を大切にしようと思った一冊でした。

池田 千波留
パーソナリティ・ライター

コミュニティエフエムのパーソナリティ、司会、
ナレーション、アナウンス、 そしてライターと、
さまざまな形でいろいろな情報を発信しています。
BLOG ⇒PROページ

著書:パーソナリティ千波留の読書ダイアリー
ヒトが好き、まちが好き、生きていることが好き。
だからすべてが詰まった本の世界はもっと好き。

「千波留の本棚」50冊を機に出版された千波留さんの本。
『私の視点で好き勝手なことを書いていますが、ベースにあるのは本を愛する気持ち。 この気持ちが同じく本好きの心に触れて共振しますように。』購入サイトはこちらAmazonでも購入できます


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