買ったものの、一度も着ていない服、ありますワ。
クロゼットを開けるたびに、罪悪感で目を伏せてしまう私。
今年の流行語にノミネートされた「ミニマリスト」。
必要最低限のものだけを厳選し、
身の回りをシンプルにして生きている人たちならば、
そんなことは絶対にないんでしょうねぇ。
お洋服だって、厳選されたものを上手に着まわしするんでしょうから。
ああ、でも私は絶対ミニマリストにはなれない!!
私のような、ミニマリストにあらざるヒト、
特に女性の方は、
クロゼットの前で一度はくちにしたことがあるのではないでしょうか。
「着ていく服が見つからない」と。
物理的にものが見つからないのではなく、
TPOに合う洋服のコーディネートができない、
洋服はたくさん持っているはずなのに、という状況です。
ある、ある、と頷いたかた、
曽根愛さんのコミックエッセイ『着ていく服が見つからない』を
読んでくださいませ。
クスクス笑いながら、数ページおきに
「わかるわ~」とうなづくことでしょう。
主人公はデザイン系の会社に勤務するフジコさん。
職業柄、職場は私服です。
30代になった頃から、
それまで普通に似合っていた服が、
だんだん合わなくなってきたような…。
納得がいかないコーディネートで家を出ると
その日1日がどんよりしちゃう。
だからこそ、完璧なコーディネートを目指すのだけど、
ワードローブから、あれこれ引っ張り出しているうちに
そもそもコーディネートってなんなの?!と
わからなくなってしまうフジコさんでありました。
いやー、通信アプリ「LINE」だったらここで
「それな!」というスタンプを押しますね。
一番笑ったのは
「コーデ、コーデ…」と悩んでいたフジコさんが
アポロチョコを食べてひらめく瞬間。
「ん?この配色かわいいのでは?!」と思いつき、
ピンクのトップスと黒いスカートを合わせたところ、
「かわいい~!」
そこから発展して「マカロンふうコーデ」
「抹茶ロールふうコーデ」とお菓子コーディネートが次々と。
いやはや、アポロチョコからコーディネートを思いつくなんて、
瓢箪から駒。
でも真剣に考えると相当追い詰められた精神状態だったのかもね。
ちなみに、フジコさんもクロゼットの隅っこから
買ったものの全然着ていなかった服を発見して
反省していましたワ。
そんなフジコさんが、
センスのいい同僚たちに助けてもらいながら
ゆっくりと成長する過程に、
完成されたファッションブックを見るのとは
ちょっと違った気づきをもらいました。 |
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池田 千波留
パーソナリティ・ライター
コミュニティエフエムのパーソナリティ、司会、
ナレーション、アナウンス、 そしてライターと、
さまざまな形でいろいろな情報を発信しています。
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著書:パーソナリティ千波留の読書ダイアリー
ヒトが好き、まちが好き、生きていることが好き。
だからすべてが詰まった本の世界はもっと好き。
「千波留の本棚」50冊を機に出版された千波留さんの本。
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