The Great Blue Yonder by Alex Shearer
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![]() The Great Blue Yonder
by Alex Shearer やさしい文章をたくさん読む事が、英語上達の近道ということで、楽しみながら辞書なしで読める児童書を紹介していきます。
今回ご紹介するのは、イギリス人でシナリオ・ライターでもあるAlex Shearer の本。 The Great Blue Yonderの表紙は見たことがある人も多いのではないでしょうか。 この本は、ある程度英語の勉強をしたことのある人なら、辞書なしで読めると思います。 大人が読んでも感動する読み応えのあるファンタジー。 語り手の男の子Harryは、姉のEggyと喧嘩をして、"You'll be sorry when I'm dead."と叫んで、自転車で出かけた直後にトラックに引かれて死んでしまう。 気がつくと、奇妙な死後の世界 The Other Landsにいます。 死んだ人たちは、Deskの前の行列に並んで登録を済ませてから、The Great Blue Yonderと呼ばれる世界に向かう事になっている。 The Great Blue Yonderに行くタイミングは、人それぞれ。心残りのある人は、長くThe Other Landsに留まっている。 Harry は、150年以上もThe Other Landsでお母さんを探しているArtherと知り合います。 Artherは、150年前に死んだために、DickensのOliver TwistのOliverみたいなクラシックな服装をしている。 HarryはOliverに導かれ、Eggyに会うために地上へと抜け出します。 ありそうなお話のようでいて、この著者の表現力がとても素晴らしく、登場人物の気持ちに引き込まれます。 英語が易しいので、英語である事を忘れて感情移入ができそう。 ファンタジーだけど、感情表現がリアリスティック。 突然死んでしまった男の子の、子どもらしいけど、どこか達観したようなところに心打たれました。 とても明るい口調で書かれていて、ユーモアたっぷりですが、泣けるので電車では読まない方が良いかもしれません。死について考えさせられました。 実は、この本は3週間で書かれたそうです。 私は大泣きだったけど、言われてみると、調査や取材が必要な要素は含まれていないようです。 シナリオ・ライターという事もあって、すんなり読めて魅力的なストーリー。 多作で、他にもBootleg、The Stolen、The Hunted、The Speed of the Darkなど読みやすい本がいろいろあります。 ![]()
谷津 いくこ
絵本専門士 絵本を原書で読んでみませんか?アートな絵本、心が豊かになる絵本、英語圏の文化に触れられる絵本などを紹介します。 StoryPlace HP:http://www.storyplace.jp Facebook:https://www.facebook.com/storyplacejp/ |
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