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■関西ウーマンインタビュー(リトルプレス発行人編)


大場 智恵さん(「大山崎ツム・グ・ハグ」/大山崎リトルプレイス)

 
大場 智恵さん
地元情報誌「大山崎ツム・グ・ハグ」発行人/大山崎リトルプレイス代表
京都成安短期大学被服科デザインコース卒業。ファンシーグッズ制作・販売会社に勤務後、家業手伝いを経て結婚。子育てが一段落した頃にパートで建築会社の顧客向けイベント・講習会の企画・運営するチームに所属。イベント広報紙制作も担当。DTPの面白さに惹かれ、40歳過ぎてDTPデザイン学校に通う。在学中に大山崎町商工会の観光マップ作りを手伝ったことがきっかけとなり、リトルプレス制作・編集、現在に至る。

大山崎リトルプレイス
京都府乙訓郡大山崎町大山崎尻江34-1
京都新聞大山崎販売所2F
HP:http://o-little-place.jimdo.com
BLOG:http://blogs.yahoo.co.jp/tumu_gu_hagu
FB:https://www.facebook.com/oyamazaki.little.place/
大山崎は今、若い人の移住が増えています。
大山崎は京都と大阪の真ん中なので、昔から交通の要所として有名な土地でした。今も171号線や名神がありますし、JR線と阪急線に挟まれていてとても便利なんです。天王山のふもとにあって川もあってすごく自然を感じるので、ここに移り住みたいと思う若い世代の方たちが増えてきています。

でも、昔から地元に暮らす人たちの中には、大山崎の良さに慣れてしまって気付かない人もいます。買い物は、便利がゆえに町内よりも大阪や京都など町外に出てしまいがちで、昔からあるお店がだんだん廃れてしまうのではないかという心配はあります。

地元の人に地元をもっと知って好きになって欲しいということで、「大山崎ツム・グ・ハグ」という情報誌を発行してきました。昨年1年間は、京都府の「京都地域力ビジネス」という委託事業を受けて、いろんなイベントや講演会も行いました。
オオバさんはご結婚後に大山崎に来られたそうですね。
出身は大阪の茨木市ですが、京都の大学で服飾デザインを学びました。子どもの頃から華やかなファッションデザイナーになりたかったんですが、甘かったですね(笑)。卒業後はファンシーグッズを企画制作する会社に就職して、営業職として働いていました。

結婚して退職し、子育ても一段落した頃、パートでリフォーム会社で働いていたとき、顧客向けの会報誌を作ることになったんです。たまたま私がデザインソフトを持っていたので、記事のレイアウトをしたり、ちょっとした捨てカットを作ったりしているうちに、だんだん面白くなって。

もっとちゃんと勉強したいと思い、DTPデザインの学校に通いました。周りは若い人ばかりで覚えが早く、40歳過ぎの私は付いていくのが大変でしたが、2年かけてなんとか一番上のコースを卒業しました。
ツムグハグを発行されたきっかけは?
たまたまご近所の大山崎町商工会会員の方から、「地域の観光マップの制作を頼んでいた人が事情で作ることがでできなくなり、困っている」という話を聞いて、勉強になるからお手伝いさせてくださいとお願いしました。そのマップは、イラストを使ってお店を紹介するマップでした。

それをヒントに値段と商品写真だけのチラシではなく、お店の歴史や商品ができるまでのストーリーを載せた読み物チラシを作りたいと商工会の方に話していたところ、それを聞いた京都新聞大山崎販売所の所長さんから、「うちで印刷と折込を受け持つので、そのチラシを作ってみませんか」とお声をかけていただき、このツムグハグが誕生しました。今年で6年目になります。
ツムグハグにはどんなコンテンツがありますか?
「お仕事図鑑」といって、大山崎に住む子どもたちが、将来もここに住み仕事をするならという視点で、大山崎に住んでいる方や事業をされている方を取材して記事にしています。最近は、大山崎以外の方にも取材を広げ、いろいろな仕事を紹介しています。

その方の人生に学ぶことも多く、その仕事につくまでも書かせて頂いています。普段話をすることがあっても、そんな過去の話はしないですからね。「あの人、そんなことがあったのか」と、それをきっかけに読者がお店に来てくれたり、ファンになってくれることもあるようです。

大山崎には歴史にまつわるお話がたくさんあります。学芸員の方など歴史に詳しい方から、「オオバさんなりの視点で書いてみてくださいよ」と言われ、比較的自由に書いた後、史実に合っているかどうかを見ていただいています。そうして「天王山の戦い」をおもしろく、わかり易く書いてみたり、地名に由来するお話なども紹介しています。

あとは大山崎の町情報ですね。最近は若い方が運営するお洒落なお店も増えて、話題に事欠かないくらい。ぷらっと歩いて見つけたお店特集では、駅から離れたところ、それも「絶対にこんなところで商売しても流行らないのでは?」と思うような場所にある、けれど流行っているお店ばかりをピックアップし、とても好評でした。
イラストがたくさんあるので楽しいですね。特に「カエル」などのキャラクターが話す「ツッコミ」がおもしろいです。
やっぱり大阪人ですから、ボケとツッコミは絶対に必要だと思っているんです(笑)。読者の方もそこをいつも期待されているようで、「今月はおもしろかったなあ」とか、「あれは、ツッコミが浅くておもんなかったな。」とか言われます(笑)。

文字だけではなかなか読んでくれませんから、せめてセリフだけでも読んでもらい、興味を持ってもらえれば、本文も読んでくれるかもしれないと思って書いています。

カエルは、天王山を舞台にした昔話「大阪のカエルと京都のカエル」からキャラクターにしました。歴史の記事で、武士が話しているところに、もし現代人がいたら、それも私がそこにいれば、きっとツッコミを入れたくなるだろうなということを、カエルに喋らせているんです(笑)。
お一人で取材して制作もされていますが、いろんなご苦労もあるのでは?
それまで文章なんて書いたこと無いのに、書けると思って甘く見ていたんですね。日記みたいに書けばいいやん、なんて考えていたら、なんのなんの、なんて難しいんでしょう、文章を書くって(笑)。

「おかしいところがあれば直してください」って取材先の方に言うと、「こうじゃない」とか「こういう意味じゃない」とか「こうしてほしい」とか。そのやりとりがかなり頻繁で、最初の頃は何往復もしました。数年するとようやく慣れてきましたけど、発行した後で、「なんかおかしい・・」というのは今だにありますね。

毎月の締め切りがありますし、紙面に空きは作れないので、絶対に何かで埋めないといけない。その間にも、予定していた原稿が、「やっぱり出さないでください」という想定外のこともあります。過去に2~3回、締め切り間際に苦しんだ経験があって、一応そういう事態を想定して書き溜めていた原稿で埋めてきましたが、もう毎月毎月、「キャンセルされたらどうしよう」と思いますね。
4月号出したあと1年間お休みするそうですが、それはなぜ?
1年間休みますが、その間も取材は続けて、もうちょっと自分なりに満足したものを書き溜めてみようと思っています。すると自分に余裕ができて、私も読者も満足度の高いものができるんじゃないかと、実験的に1年間休んでみようと考えました。来年の5月に再発行します。

昨年10月に1年間休もうと決めましたが、正直1年も休んで戻ってこれるのかという不安はありました。これまで、ただただ、自分がいろんな人に会えて楽しいからって続けてきたけれど、これって自己満足なんじゃないか。それをこんな印刷物にしていいのかという自問はずっとあったんです。

でも、もし辞めてしまったら、あと私は何をするんだろうと考えると何も出てこないんです。収入のことを考えると、他の仕事をしたほうが良いだろうなとも思っていました。

パートで働きながら友だちや家族でと外食したり遊びに行ったりする友人を見て、当然楽しいんだろうなと思っていたら、ある日、その友人に「あなたはが羨ましいわ。私なんか自分に何ができるのか、何がやりたいのかすら分からないんだから」と言われ、やりたいことがあるって幸せなことなんだなぁと気づかされました。

100人に読んでもらって100人に満足してもらえなくても、2~3人の人がファンでいてくれ、町でお会いした時に、「おもしろかったよ」とか、「すごく勉強になったわ」とか言ってくれる、それって私はすごく幸せなところにいるんだと思ったんです。

自己評価の低さから、「文章もできてへん、絵もできてへん」とぶつぶつ言う私に、「これで良いんですよ、何を血迷ってるんですか!そこは迷わんと続けてください!」と叱咤激励してくれた人もいました。また「イベントの告知をこれからどこに載せたらいいねん?」と言ってくれる人もいて、そういわれるとやっぱりうれしいですね。私にとって、これほどやりがいがあって楽しい仕事はないですね。
休むと言うことによって、読者の反響を体感されたようですね
そうなんです。こんなに有難い言葉をかけて頂けるなら5年に1回くらい休むって言おうかな(笑)。戻ってこないと絶対後悔すると思うので、自己満足かもしれないけれど、続けていこうと思います。
ありがとうございました。
(取材:2015年3月 関西ウーマン編集部)
『まちおこし』より『まちのこし』。大場さんは、京都・大山崎町と大阪・島本町の自治体の枠を超え、地域の「良いモノ・良いトコロ」を残したいという想いをもって集まった人々による「oYamazaki まちのこし Project」のメンバ―の一人です。このプロジェクトでは現在、自主映画 「家路 on the way home」を制作しています。
山崎を舞台とした映画 「家路 on the way home」
http://onthewayhome.strikingly.com/
Yamazaki まちのこし Project
https://www.facebook.com/oyamazakimachinokoshi
 

 

 

 


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