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バックスター ルミ
バイリンガルライフコーチ RumiBaxter

丁寧に生きるという選択 ライフスタイル 2022-08-10
とりでとサンクチュアリ

世界中で記録的な暑さが続いていますが皆さんどの様な夏をお過ごしでしょうか。先日、「人の哀しみ、辛さとはその人の持つ執着がもたらす賜物である、という仏教の教えがずっと昔から心に刺さっている」という言葉を友人にいただきました。

その友人と私は長年に渡り、人生とは、生きることとは、死ぬこととは、という一貫したテーマについて時に笑いあり、涙ありとさまざまな状況で話してきました。

そもそも執着とは何なのでしょう。執着とは失うことへの恐れからくる、失うまいと必死になる姿でしょうか。又は、あることを考えすぎるあまり他が頭に入らない様でしょうか。いずれにせよ、仏教の教え的には、その執着が哀しみ、辛さを作り出すそうです。

たしかに私たちは大切なものを失う事で、失ったものへの想いが頭から離れず、失ったことへの哀しみ、辛さは計り知れず、さらに増すかもしれません。失うまいと必死に今に執着することも多々あることでしょう。

しかし、執着こそが一生懸命生きている人にとって大切な譲れないものだとしたら、その執着までもを手放すことで哀しみから解放されると教える仏教には、人間を超えた修練が必要な気がします。やはり無の境地でしょうか。

実は私たちは執着しながらも全てが無常であるということも受け入れているのではないでしょうか。無常であることをわかっているが故に執着する。無常であるからこそ哀しく、そこに私たちの生きる意味があるのかもしれません。

自然の摂理である無常感を受け入れながら執着という人間的な思いに折り合いをつけ、哀しみを乗り越えようとする、それこそが人生の中で何度かやってくる哀しみに対する試練だと思うのです。

失われる前の過去に私たちは皆、理想を重ね合わせるかもしれません。 その「理想」を文字通り「メインテナンス」する努力のために私たちは生きている様な気すらします。

メインテナンス、つまり今を継続させたいと、自然の摂理に反しながら私たちはこだわり、努力しながら喜びを見つけ出しているのかもしれません。しかし、必ずややってくる変化をどうとらえて、不安と向き合うのか。それは究極の問いかもしれません。

色々な場面に私たちは記憶として残したいものを発見することで不安を心の安らぎに変えようとし、心の平穏を保っている気がします。 それは、記憶として残したいものはもちろん、個人にとって大切なものとして必ずや存在する「とりで」の様なものだと思うのです。その大切なとりでを守る事、それは執着だとは思いません。

それは執着ではなく、サンクチュアリ、つまり大切な誰にもけがされることのない個人にとっての聖域を守る事なのだと思います。

記憶で満たされたサンクチュアリ、そしてそれは個人の中で確実に存在するものだと思います。 確実に存在するからこそ、それを通して人は繋がっているのではないでしょうか。

「お互いの現実の中で、サンクチュアリを大切に育てていきましょうね」友人は、その言葉を遥か遠くの地で読んでくれたそうです。
profile
私たちが「生きる」中で、たくさんの選択をしています。 その選択は、意識したものから無意識に選んでいるもの、とるに足らない小さな選択から人生の岐路に立たされた大きな選択まで、その種類も様々。「丁寧に生きる選択」というライフスタイルは、未来へのキーワードでもあります。
バックスター ルミ
バイリンガルライフコーチ

心理カウンセラーのバックグラウンドをいかし、英会話講師として「コミニケーションレッスン」を展開中。 半生を英国、ヨーロッパのライフスタイルに関わってきたことから、それらの経験をもとに独自のレッスンを提供している。「五感+plus」を使ってコミュニケーション能力を磨くレッスンは、本格的英国サロンで行われている。
RumiBaxter
BROG:http://ameblo.jp/rumi-b/

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