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岡田 真結子
フラワーデザイナー/バーテンダー flower & bar Relier(ルリエ)

季節を楽しむ花レシピ ライフスタイル 2019-08-16
香りの思い出

6月末から7月初めにかけて、フランスへ行ってきました。

パリ、プロヴァンス地方、シャンパーニュ地方を訪れたのですが、その中でも一番印象深かったのは、プロヴァンス地方・ヴァランソル高原のラベンダー畑。

ガイドブックの写真で見たり、南フランスといえばラベンダー畑でしょう!と言われるので旅程に入れた程度だったのですが、それはそれは忘れられない思い出になりました。

私はエクス・アン・プロヴァンスという街からのバスツアーに参加したのですが、車窓から一面紫色の景色が見えた時は、鳥肌が立つ程感動しました。
どこまでも広がるラベンダー。

車から降りると、もうその辺り一帯がラベンダーの香りに包まれています。
ずっとずっと、深呼吸していたいくらい・・・。

日本でもラベンダーの香りのするアロマグッズがありますが、目の前一面のラベンダーは、もっともっと幸せが広がる香りでした。
その後に立ち寄った街で自由時間があったので、お土産を探すことに。

この感動したラベンダーの幸せな香りを連れて帰りたい!と思い、石鹸やハンドクリーム、ポプリなど、色んなラベンダーグッズの香りを嗅いでみるのですが、なかなかあの畑の香りには出会えない・・・。

ラベンダーの品種によっても香りが違うのでしょうが、やっぱり一番畑の香りに近いのは、摘み取った枝をそのまま束ねたブーケ。

さすがにそれは持って帰れないので、お店をいくつか周って、ようやく畑の香りそのもののポプリを見つけました。

何故このポプリはこんなに良い香りがするのかと思ったのですが、その秘密はお会計の時、レジ横に積まれたラベンダーの花を見た時に分かりました。

摘み取って乾燥させたラベンダーの花が、山のようにそこに盛られていたのです。

そしてそれを、スタッフの女性が手ですくって、リネンの袋に1つずつ詰め、口をリボンで結んでいたのでした。

これは、畑の花そのもの。

何も手を加えられていない、ラベンダーそのものの香り。

手作りのその素敵なお土産を見つけられて、とても嬉しくなりました。

日本に帰り、ある日花市場の場内を歩いていると、ふと鼻をくすぐったのは、あのラベンダーの香り。

思わず辺りを見回して、その香りの元を探してみると、そこに見つけたのは、ドライフラワーのラベンダーの束でした。

香りの記憶ってすごい。

一瞬で一面のラベンダー畑の光景と、あの時に感じた幸福感を思い出しました。

そういう体験は、沢山積み重ねる方が良い。

是非、色んなお花の香りの記憶を残していって下さい。
皆の日常に、植物がそっと寄り添ってくれることを願い、その時々の私なりのお花の楽しみ方や、花屋として植物と向かい合う中で気付いた素敵な発見をお話していきます。
岡田 真結子
フラワーデザイナー/バーテンダー
Relierが作る作品や空間は 植物の持つ美しさを最大限に引き出す事を、何よりも大切に考えています。 大輪の花や丸いフォルムの花、シフォンのように柔らかい花びらや、 香水のように甘い香りを放つ花。 美しさに驚きと感動をプラスして、五感で感じるお花をご提案します。
flower & bar Relier ルリエ
〒550-0001大阪市西区土佐堀1丁目6-10 土佐堀トキワビル101
定休日:土・日・祝日(土曜日はレッスンのみ)
TEL:06-6131-4623
HP:http://relier-fleurs.com/  
BLOG:http://ameblo.jp/fleur-relier
FB:fleurRelier
instagram:flowerandbarrelier

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