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バックスター ルミ
バイリンガルライフコーチ RumiBaxter

丁寧に生きるという選択 ライフスタイル 2018-03-09
学びと智、「学問のすすめ」より

春ですね。あたりは一気に柔らかい空気へと変わり、「今年もいよいよ新学期が始まるな」、と期待にワクワクされている方も多いと思います。

卒業のシーズンでもあり、いろいろな意味で新旧交代の3月でしょうか。環境も時代も旧から新へとどんどん変わる中、しばしば「古典」というものの持つ意義の大きさに感動します。

たくさんのものが生まれ、そして消えていく中、古典、クラシックは、時代を超え今も受け継がれているのですから。

そんな中で、約140年前、明治時代初期に福沢諭吉によって書かれた「学問のすすめ」を紹介していただき読む機会に恵まれました。

140年前を古典と呼ぶには少し新しすぎるかもしれませんが、これが書かれた140年前の日本は、そして世界はどんなところだったのだろうか、当時ベストセラーだったこの本を読んだ人たちはどういう気持ちで何を学んだのだろうか、などと思いを巡らせながら非常に興味深く読み進みました。

古典、クラシックの面白さは、読み物だけに限らず、それぞれの時代を重ねながら、時代を超えて、人々はいったい何を求め何を欲していたのかを少しでも感じられることかもしれません。

「天は人の上に人を造らず、人の上にも人を造らず」で始まるこの本の中には驚くほどに今の生き方に通用するエッセンスが詰まっています。

本来平等である人間に違いがあるとすれば、それは、智を求めて学び続ける、その様な学びの中で智を得る人と、そうでない人との違いだとあります。

智、wisdom、を得ることが学問、学びの大きな意義であるということでしょうか。「人は学ばなければ智はない、智のない人は愚かだ」とはっきり書かれてあるのです。

学びと一言で言っても、その学びの深さは様々で、それは生涯追求するべきものなのだと理解しています。智、wisdomと一言で言っても、それほど、その実態をつかみ、そこに到達するのが難しいものはない気がします。そしてそれはインテリジェンス、知性、ともまた違うのです。

140年ほど前にその差がこの書物の中で明確に表され、智に到達するための学びが推奨され、それが書かれた本がたくさんの人に読まれていたということに感動します。

今、様々なものを所有できる社会へと発展しましたが、結局は原点に戻り、人として「智を持つべく学びを求める」姿に感銘を受けるのです。

そして、学びと智がつながっているこの本の中で、最終的に真の学びを得ることは本物と偽りを見抜く力になるとも書かれています。この見極めることのできる能力、それこそが本当の学びの結果なのでしょう。

一貫して恐れることなく「本当の学び」を他とも共有することも説かれてあり、この本との出会いによって原点に戻り様々なことを考えさせられました。

春、新学期もできるだけたくさんの名著、クラシックに出会い、少しでも学びたいと思います。
私たちが「生きる」中で、たくさんの選択をしています。 その選択は、意識したものから無意識に選んでいるもの、とるに足らない小さな選択から人生の岐路に立たされた大きな選択まで、その種類も様々。「丁寧に生きる選択」というライフスタイルは、未来へのキーワードでもあります。
バックスター ルミ
バイリンガルライフコーチ

心理カウンセラーのバックグラウンドをいかし、英会話講師として「コミニケーションレッスン」を展開中。 半生を英国、ヨーロッパのライフスタイルに関わってきたことから、それらの経験をもとに独自のレッスンを提供している。「五感+plus」を使ってコミュニケーション能力を磨くレッスンは、本格的英国サロンで行われている。
RumiBaxter
BROG:http://ameblo.jp/rumi-b/

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