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小森 利絵 フリーライター えんを描く
レターセットや絵葉書、季節の切手を見つけるたび、「誰に書こうかな?」「あの人は元気にしているかな?」などアレコレ想像してはトキメク…自称・お手紙オトメです。「お手紙がある暮らし」について書き綴ります。
おてがみじかん ライフスタイル 2019-07-26
気持ちをやりとりする
「ありがとうございました」

その一言をどうしても伝えたくなって、ホテルの宿泊アンケートを書きました。書きながら「これもまるでお手紙みたいだな」とふと思ったんです。
朝食時にレストランで、スタッフさんから「おいしい青汁の飲み方」を教えてもらいました。

まるで抹茶ミルクみたいにおいしく飲めたので、帰る前に改めて「おいしかったです。ありがとうございます」と伝えたいと思ったら、そのスタッフさんはおらず。ちょうど勤務が入れ替わる時間帯だったようです。ほかのスタッフさんに伝言をお願いしようかなと思ったものの、言い出せぬまま、部屋に戻りました。

いつもだったら、その時点で、その気持ちは心の中にしまっていたかもしれません。でも、スタッフさんの気持ちや行為に対して、「ありがとう」「嬉しかった」をちゃんと改めて伝えておきたいと思ったんです。

そう思った背景には、日々の中で、匿名の悪意や吐き捨てられるような言葉に傷ついているからかもしれません。
インターネットによって誰もが自由に、気軽に、その時の勢いに任せて発信できるようになった分、人の悪意や相手への想像力を欠いたメッセージをたくさん見かけるようになりました。

その言葉の端々から「そんなに完璧な人間じゃないと生きていたらいけないのか」と思うほどのものを感じ取り、ほかの誰かを責める言葉であっても、見ている私も傷ついています。

そんなメッセージが溢れる世の中だからこそ、余計に。どんなに小さくてささやかな感謝や好意の気持ちも埋もれさせたくない、ちゃんと伝えたい。「ありがとう」という感謝と、「私は受け止めましたよ」という反応を返したいと思いました。

このことを書きながら、思い出したことがあります。
以前、よく前を通っていた駐車場の警備員さんが、足早に通り過ぎていく人にも、自転車で通り過ぎる人にも、一人ひとりに頭を下げて「おはようございます」と丁寧に挨拶していました。

その「おはようございます」の一言を通して、「今日も元気にしていますか? 1日、頑張りましょうね」と話しかけているのだと感じました。

朝の通勤時間、梅田というまちなかですから、警備員さんの挨拶に何の反応もせず、通り過ぎていく人も多い。私は「おはようございます」に、「どうか心が折れませんように」という願いも込めて、挨拶を返すようにしていました。

コミュニケーションは一方通行ばかりではしんどいものです。双方向でやりとりできている実感が少しでもないと、心が折れそうになってしまうのではないでしょうか。

相手の発信に対して「受け取りましたよ」と返事することも、大切な「気持ちを伝える」ことです。
先日、素敵だなあと思ったことがありました。

あるカフェの店主さんが、お客さんが帰った後にコップを片づけに行ったら、紙ナプキンに感謝のメッセージが書き綴られていたそうです。

店主さんがお店や接客を通して伝えたことへの返事の1つのカタチ。口頭で「ありがとう」を伝えた上で、その「ありがとう」に含まれる気持ちを書いて伝えていて、とても素敵だなあと思ったんです。

日常の中で、さまざまな気持ちや想いを受け止めています。もちろん、口頭で「ありがとう」と言うけれども、その一言にどれだけ想いを込めて返せているかなあと思いました。
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レターセットや絵葉書、季節の切手を見つけるたび、「誰に書こうかな?」「あの人は元気にしているかな?」などアレコレ想像してはトキメク…自称・お手紙オトメです。「お手紙がある暮らし」について書き綴ります。
小森 利絵
フリーライター
お手紙イベント『おてがみぃと』主宰
編集プロダクションや広告代理店などで、編集・ライティングの経験を積む。現在はフリーライターとして、人物インタビューをメインに活動。読者のココロに届く原稿作成、取材相手にとってもご自身を見つめ直す機会になるようなインタビューを心がけている。
HP:『えんを描く』
 
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『関西ウーマン』とのコラボ企画で、一緒にお手紙を書く会『おてがみぃと』を2ヵ月に1度開催しています。開催告知は『関西ウーマン』をはじめ、Facebookページで行なっています。『おてがみぃと』FBページ

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