関西で働く女性のライフスタイルマガジン［関西ウーマン］

さて、先日テレビを観ていたら、ある俳優さんが「若さを取り戻したい」と嘆いていました。

この俳優さん、かつては時代劇や映画でイケメン俳優として女性にも大いにモテたそうなのですが、60歳を過ぎて、体力の衰えを痛感するとともに「あの頃の若さをもう一度…」と切望するようになったとか。

いつまでも若くありたい、と思うのは誰にでもある願望です。

そう思うとこの俳優さんにも同情すべきなのでしょうが、職業柄ついつい人の歯を観察してしまう私は画面を観ながら「そんなふうになる前に歯をきれいにすればいいのに…」と、まだまだ挽回の余地があるのにもったいないなあと思ってしまいました。

若い時の写真をみるとでこぼこの前歯も八重歯も愛嬌のうち、そんなに気にはなりませんが、現在では歯が揃ってないことがなんだか貧相に見せてしまっていました。

これで歯がきれいに揃っていたら、もっと若々しく、自信に満ちた顔つきになっていたのでは？と残念にすら思いました。

そんなふうに感じるのは一種の職業病なのかなあと思っていたところ、先日当院の患者さんが興味深いことをおっしゃっていました。

その患者さんは50歳を過ぎてから、当時ご主人の仕事の都合で住んでいた海外で矯正歯科治療を始められ、帰国後に当院へ転院、治療を継続し、つい最近矯正歯科治療が終わったところです。

本当にきれいになりましたねーと一緒に喜んでいたところ、治療を始めようと決心したきっかけについて話して下さいました。

「海外に住んでいた時、法事で一時帰国したことがあって、その時に集まった年寄りの親戚の歯を見て、なんて歯がきれいじゃないんだろう、自分はこんなふうにはなりたくない！って思っちゃって…。それで、こんな年齢だけど矯正治療を始めようって思ったんです。」

この話の後に、やっぱり歯がきれいな人の方が若々しく見えると、二人で共感しあいました。

歯や歯並びだけでなく、歯を美しく保つ意識がある人は健康や美に対する意識も高いのかもしれないし、それが若々しく見えることにつながっているのかもしれません。

もちろん100人いれば100通りの価値観や美意識があるので、この患者さんや私の思うことがすべての人に受け入れられるとは思いませんが、少なくとも歯を大切にすることは全身の健康にもつながるので、そういった意味でも若々しさを保つことに役立ちます。

将来、失った若さを慌てて取り戻そうとするよりも、今のうちに若さを保つ努力をする方がうーんと楽ですし、効果的です。

きれいな歯と歯並びを手に入れて、いつまでも素敵な笑顔でいたいものです。