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バックスター ルミ バイリンガルライフコーチ RumiBaxter 私たちが「生きる」中で、たくさんの選択をしています。 その選択は、意識したものから無意識に選んでいるもの、とるに足らない小さな選択から人生の岐路に立たされた大きな選択まで、その種類も様々。「丁寧に生きる選択」というライフスタイルは、未来へのキーワードでもあります。 |
生々流転 |
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全長40.7メートル。そんな長い巻物を描いた巨匠、またその巻物に 「生々流転」と名付けた巨匠、横山大観展に先日行ってきました。
「生々流転」とは、生きるもの、命のあるもの全てが絶えず姿を変え変化していく、というなんとも哲学的な、生きるという事の本質をとらえたような言葉です。 横山大観がとらえた命のあるものとはなんと一滴の雫です。水は命あるものという発想でこの40メートルの絵巻は始まります。 葉の端に集まる一滴の水が後から後から集まり、川から大河、湖水、最後は海に入ります。その後、龍に姿を変え天へと登って行きます。 大変興味深いのは天へ登った龍は、そこで終わるのではなく、水はやがて山の間の雲となり、またふりだしの一滴の雫となり、終わることなくスタートするのです。 水、水蒸気、水の流れが墨のぼかしで表現され、龍の昇天する様は大変ドラマチックです。 そして水の一生と共に、四季もそこに描かれ、その40メートルのドラマは幾重にも深みを持っています。 しかしながらそこにはただただ普通の人びと、普通の山々、普通の日本の風景が描かれているだけのようにも見えるのです。 墨一色の濃淡、ぼかしがさらにこの巻物を素晴らしいものにしているようです。そこで表された命の輪、終わりなく、流れるように回りながら連続する命は圧巻です。 姿や形を超えた、ものの本質、真理とは何かを表しているかのようで、この作品に圧倒されるのです。 1923年、この作品が初めて展示された3時間後の東京で、関東大震災が起こります。奇跡的に難を逃れたこの作品は、後世の私たちへの強いメッセージを持っているのかもしれません。 この夏、異常気象は世界中で観測され、来年の夏は、その先の未来はどうなるんだろうと考えずにはいられません。 「生々流転」にみる生き物の変化の中で私たちは自然と共存してこそ生かされるているんだという当たり前ながら深いメッセージを感じます。 今、地球レベルで経験している異常気象はもはや個人レベルでどうしようもないことかもしれませんが、私たちは皆、流転する命の流れの中に存在するんだという当たり前のことを思い出すだけでも行動は変わるかもしれません。 猛暑が続く中、そんな少しの変化が集まり大きな力となることを願いながら。 |
![]() バックスター ルミ
バイリンガルライフコーチ 心理カウンセラーのバックグラウンドをいかし、英会話講師として「コミニケーションレッスン」を展開中。 半生を英国、ヨーロッパのライフスタイルに関わってきたことから、それらの経験をもとに独自のレッスンを提供している。「五感+plus」を使ってコミュニケーション能力を磨くレッスンは、本格的英国サロンで行われている。 RumiBaxter BROG:http://ameblo.jp/rumi-b/ |
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