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バックスター ルミ バイリンガルライフコーチ RumiBaxter
私たちが「生きる」中で、たくさんの選択をしています。 その選択は、意識したものから無意識に選んでいるもの、とるに足らない小さな選択から人生の岐路に立たされた大きな選択まで、その種類も様々。「丁寧に生きる選択」というライフスタイルは、未来へのキーワードでもあります。
丁寧に生きるという選択 ライフスタイル 2016-10-14
人生はまさにドラマより奇なり

Cold feet  というフレーズをお聞きになったことはありますか?

文字どおりですと「冷たい足」ですが、get cold feet や have cold feet と使い、「何かを始めるときに足がすくむ、躊躇する」という意味になります。

例えば、結婚することは決めたものの、足がすくみ、なかなか踏み出せなくて躊躇している心情は、まさに、I get cold feet なのです。

イギリスに、同タイトルの人気ドラマがあります。20年前に始まったこの人気シリーズは、長いブレークを経て、この秋、なんと、6作目のシリーズがテレビで放映されています。3カップル、6人の登場人物が20年にわたって人間味あふれる役を演じています。観る側の私も同時に20年の年を重ねてきました。

ドラマで描かれるテーマはずばり、「人生」です。3カップルを取り巻く、笑いと涙。人情たっぷり、良くも悪くも人間味あふれるキャラクター達に、視聴者は、皆自分の人生を重ねているに違いません。

ドラマを通して20年を振り返ると、人生における「ライフステージ」というものが見えてきます。ライフステージとは年齢を重ねるとともに変化する生活の段階のことです。ライフステージの変化の中で、愛、人間関係、お金、キャリア、健康、生、死、といった世界共通の人生のテーマが非常にうまく描かれています。

ライフステージが変われば、価値観も変わります。20代と40代では、生きる価値観が当然違います。そこにまつわる人生の課題も変わってきます。価値観は、時間とともに徐々に変化し、深みを増しながら、その過程で人格が形成されていくのだなと実感します。ライフステージを重ねることは、あえて直線上の階段ではなく螺旋階段をゆっくり旋回するように登っていく旅のようなものかもしれません。

私がまだ20代の頃、レッスン中にご自分の身に起こった出来事を話しながら、涙を流されたご婦人がいらっしゃいました。今では連絡先もわからないその方の、謙虚で誠実な涙の意味をたまに考えることがあります。そのときの私は、母親ほど年の離れた方の涙を見て、ただただ驚くばかりで、その時どんな言葉を彼女に投げかけたのだろうか、と振り返ります。

今、その方の年齢に近くなった私は、やっとその涙の理由がわかるようになりました。そのように、同情、sympathy という感情をはるかに超えて、相手の立場になって共感できるようになり、気持ちを真に分かち合えることを、empathy、エンパシーと言います。エンパシーを感じるためには、哀しみと喜び、涙と笑いの人生経験が必要なんだなと感じます。その経験とは、ライフステージを一歩一歩通過しながら、そして、そこにつきまとう課題と向き合いながら、少しずつ得るもののように思えてなりません。

今から過去を振り返ると、もっとこうすればよかった、もっとこうできたのに、という思いがあふれることもあるでしょうが、そのときはそのときのベストを尽くしていたにちがいありません。完璧など人生にはないのです。ただその時のベストを尽くすしかないのです。

あのときのご婦人が、もし今の私のレッスンを受けられたら、と考えると、もしかしたら、当時の私には知る由もなかったエンパシーを感じていただけるかもしれない。でもまた違うチャレンジが私に与えられるような気もします。こうやって経験を重ね、エンパシーも深みが増すのだと思います。

Cold feet で演じる6人が、それぞれの人生の課題をどうにか笑いと涙でクリアーしても、また新しい課題が投げかけられます。人生とは、実に、そんなサイクルの繰り返しなのかもしれません。ドラマの題が、Cold feet であるのも、「ライフステージに盛り込まれた課題を前にして、足がすくむのは皆一緒、でも、それが人生の本音だったとしても、前進するしかないね」、というメッセージかもしれません。

そしてそんな時はユーモアも忘れずに。ライフステージはあえて直線的な階段ではなく、らせん階段をゆっくり旋回する旅のようなものかも知れません。
人生はまさに、「ドラマより奇なり!」ですね。

 

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