HOME  Book一覧 前のページへ戻る

書くことについて(スティーブン・キング)

書くことについて
スティーヴン キング(著)
出版社:小学館(2013)【内容情報】(「BOOK」データベースより)モダン・ホラーの巨匠が苦闘時代からベストセラー作家となるまで自らの体験に照らし合わせて綴った自伝的文章読本。『小説作法』の題名で刊行された名著の待望の新訳版。巻末には新たに著者が二〇〇一年から〇九年にかけて読んだ本のベスト八十冊を掲載。(出典:amazon
先月読んだ樺沢紫苑さんの『読んだら忘れない読書術』で
紹介されていたスティーブン・キング氏の『書くことについて』。
非常に有益な本だと勧められていたので、
読むことにしました。

このように、ある本が入り口で
そこから興味が広がって別の本に手を伸ばしていくことを
樺沢さんは「芋づる式読書」と読んでいました。

いやぁ、読んでよかった。
この「お芋」は実り豊かでしたよ。

スティーブン・キング氏といえば、
『キャリー』や『シャイニング』『ミザリー」など、
映画化もされて大ヒットしたホラー作家として有名です。
ホラーだけではなく、
『スタンド・バイ・ミー』『グリーン・マイル』などの
名作から、彼の才能の豊かさがうかがえるというもの。

そんなスティーブン・キングが「書くことについて」
どう考えているのか、とても興味がありました。

結論から言うと、ものを書く行為は、
書く人と読む人の両方の人生を豊かにするためのもので、
もっと言うなら幸せになるためのものだと言い切っていました。

ただし、文章を書くには技術が必要で、
大工さんが工具箱から、工程に適した道具を取り出して作業をするように、
文章を書く人も自分の道具箱にきちんと「道具」を入れて
それを使いこなさないといけないとのこと。

具体的には何が必要で、何が不要か、
非常に丁寧に書いてくれています。
それを読みながら、私自身の道具箱の点検をしました。

また、一番大事なことは、
「たくさん読み、たくさん書く」ことなのだとも断言していました。

たくさん読むうちには駄作にも当たるだろうけど、
駄作は、してはいけないことを教えてくれるし、
自分自身が同じ過ちをしかけたとき、
すぐに気がつくことができるようになる。
秀作や傑作を読めば、自分自身のレベルを知ることができ、
もっと頑張ろう、もっと高みを目指そうと思えるはず。
つまり、どんな作品であれ、たくさん読むことが大事ということです。

イエッサー!

それにしても売れっ子作家スティーブン・キング氏は
「1日3時間くらいは読めるはず」というのです。

どう考えても私は彼ほど忙しくないはずだけど、
毎日3時間も本を読めていません。
実際にストップウォッチで1日の通算読書時間を測ってみました。

そしたら、「今日はよく読んだなぁ」と思う日で2時間15分。
昨日なんか30分しか読めていませんでした。

スティーブン・キングいわくそれは、本気度が足りないそうです。
あらゆる隙間時間に本を読めと。
うーむ。
今後は、車を運転しての移動は極力減らし、
電車やバスに乗って、その間読むようにしようかなぁ。

そのほか、文章は極力余分なものをそぎ落とすように、と
私にとっては耳の痛い忠告もありました。
耳が痛いけれども、彼の助言は有益なものばかりです。

この本の前半では、スティーブン・キングの子ども時代から
デビュー前の悪戦苦闘、
そして日の目をみるまでの体験談が綴られていました。

ローマは1日にしてならず。
宝塚歌劇流に言うと
「どんな偉い大将も はじめは二等兵」なのだなぁ。

スティーブン・キング氏に親しみを覚えるとともに、
彼の温かなことばに、
私も今後、猛烈に読んで、しっかり書こうと決意しました。

何せ、ものを書くことの最終目的は
「幸せになるため」だというのだから、
そのために必死になる価値があるというものよ。

池田 千波留
パーソナリティ・ライター

コミュニティエフエムのパーソナリティ、司会、
ナレーション、アナウンス、 そしてライターと、
さまざまな形でいろいろな情報を発信しています。
BLOG ⇒PROページ

著書:パーソナリティ千波留の読書ダイアリー
ヒトが好き、まちが好き、生きていることが好き。
だからすべてが詰まった本の世界はもっと好き。

「千波留の本棚」50冊を機に出版された千波留さんの本。
『私の視点で好き勝手なことを書いていますが、ベースにあるのは本を愛する気持ち。 この気持ちが同じく本好きの心に触れて共振しますように。』購入サイトはこちらAmazonでも購入できます


OtherBook

千波留の本棚

大人の方が胸にグッとくる

チックタック〜約束の時計台〜(にしのあきひろ)

千波留の本棚

本にぬかずく使徒、芥川賞作家、又吉直…

第2図書係補佐(又吉直樹)

千波留の本棚

本好きさんにはたまらない9つの物語

さがしもの(角田光代 )




@kansaiwoman

参加者募集中
イベント&セミナー一覧
関西ウーマンたちの
コラム一覧
BookReview
千波留の本棚
チェリスト植木美帆の
[心に響く本]
橋本信子先生の
[おすすめの一冊]
絵本専門士 谷津いくこの
[大人も楽しめる洋書の絵本]
小さな絵本屋さんRiRE
[女性におすすめの絵本]
手紙を書こう!
『おてがみぃと』
本好きトークの会
『ブックカフェ』
絵本好きトークの会
『絵本カフェ』
手紙の小箱
海外暮らしの関西ウーマン(メキシコ)
海外暮らしの関西ウーマン(台湾)
海外暮らしの関西ウーマン(イタリア)
関西の企業で働く
「キャリア女性インタビュー」
関西ウーマンインタビュー
(社会事業家編)
関西ウーマンインタビュー
(ドクター編)
関西ウーマンインタビュー
(女性経営者編)
関西ウーマンインタビュー
(アカデミック編)
関西ウーマンインタビュー
(女性士業編)
関西ウーマンインタビュー
(農業編)
関西ウーマンインタビュー
(アーティスト編)
関西ウーマンインタビュー
(美術・芸術編)
関西ウーマンインタビュー
(ものづくり職人編)
関西ウーマンインタビュー
(クリエイター編)
関西ウーマンインタビュー
(女性起業家編)
関西ウーマンインタビュー
(作家編)
関西ウーマンインタビュー
(リトルプレス発行人編)
関西ウーマンインタビュー
(寺社仏閣編)
関西ウーマンインタビュー
(スポーツ編)
関西ウーマンインタビュー
(学芸員編)
先輩ウーマンインタビュー
お教室&レッスン
先生インタビュー
「私のサロン」
オーナーインタビュー
「私のお店」
オーナーインタビュー
なかむらのり子の
関西の舞台芸術を彩る女性たち
なかむらのり子の
関西マスコミ・広報女史インタビュー
中村純の出会った
関西出版界に生きる女性たち
中島未月の
関西・祈りをめぐる物語
まえだ真悠子の
関西のウェディング業界で輝く女性たち
シネマカフェ
知りたかった健康のお話
『こころカラダ茶論』
取材&執筆にチャレンジ
「わたし企画」募集
関西女性のブログ
最新記事一覧
instagram
facebook
関西ウーマン
PRO検索

■ご利用ガイド




HOME