100 Things to Know About Saving the Planet(Rose Hall, Jerome Martin他)
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![]() 身近なことから宇宙規模のものまで 100 Things to Know About Saving the Planet
地球を救うために知っておくべき100のこと by Rose Hall, Jerome Martin他 今回ご紹介するのは、”100 Things to Know About Saving the Planet” - 地球を救うために知っておくべき100 のこと。
今年7月1日から日本でもレジ袋が有料化されました。マイクロプラスチック問題は深刻化していて、世界中の海域から北極圏の雪にまで蓄積しています。 昨年はグレタ・トゥーンベリさんの演説も大きな話題になりました。 この絵本は可愛いカラフルなイラストで、シンプルに身近なことから宇宙規模のものまで、いろんな情報を与えてくれます。 まず、私たちがこの星を救うためにしなければならないのは… 1、cut carbon dioxide - CO2の削減 2、produce energy in new ways - 新エネルギーへの移行 3、provide enough food - 食糧供給源の確保 4、clean up - 有害汚染物質の除去 5、reduce waste - ゴミ削減 6、protect ecosystems - エコシステムの保護 子ども向けの本なので、分かりやすいですね。 100もの環境問題に関する情報やアイデアが書かれているので、自分に関係したことや興味を持てるものが見つけられそうです。 特に上の6項目に関連づけたりカテゴライズされたりもなく、問題の大きさもバラバラで並んでいるのも、かえって読み進めやすい。 私が知らなかった事で、興味深かったのは、牛のこと。 牛のゲップは温室効果ガスであるメタンガスを含んでいて、1頭が1日160から320リットルも放出します。 牛にフェイスマスクをしたり、海藻を食べさせることでガスを軽減する研究も進んでいます。 牧牛には他にも問題があります。1kgの牛肉を生産するためには、水が15,000 - 20,000リットル必要です。 ハンバーガー1個で、人ひとりの約3年分の飲料水分が使われています。 広大な土地も必要なため、毎年多くの山野が切り開かれて農場になっています。 この本では、牛の代わりにコオロギ農場にすれば12分の1の広さで良いとあるのですが... クジラの排泄物が、地球の気温を下げるという話もありました。 クジラは海の深いところでイカやオキアミなどを食べますが、ふんは海面上でします。 クジラのふんには、栄養素がいっぱいで、これは植物プランクトンの餌となります。植物プランクトンはCO2を吸収します。 クジラは観光資源としても価値が高く、全部合わせると1頭で1兆ドルの働きをするそうです。 もっと身近なところでは、使わない電気器具のコンセントは抜いて待機電力をなくしましょう、スーパーでは機会があれば変わった形の野菜を買いましょう(食品廃棄を減らすため)、プラスチックのスプーンはなるべく使わないようにしましょう、なども提案されています。 地球を救うためには、1つの大きな解決策があるわけではなく、すぐ実行できる現実的なことから、少しとっぴなアイデアまで、いろいろなことを試していく必要がありそうです。 ここでは書ききれないのですが、読みやすく楽しい本です。英語の勉強にもなりますし、環境問題への取り組みのとっかかりとしておすすめです。 100 Things to Know About Saving the Planet
Written by Rose Hall, Jerome Martin, Alice James,Darran Stobbart, Alex Frith,Tom Mumbray, Eddie Reynollds,Lan Cook and Matthew Oldham Illustrated by Parkours Polo, Dominique Byron,Dale Edwin Murray, Federico Mariani,Jake Williams and Ollie Hoff Publisher: Usborne Publishing Ltd. ![]()
谷津 いくこ
絵本専門士 絵本を原書で読んでみませんか?アートな絵本、心が豊かになる絵本、英語圏の文化に触れられる絵本などを紹介します。 StoryPlace HP:http://www.storyplace.jp Facebook:https://www.facebook.com/storyplacejp/ |