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When Green Becomes Tomatoes by Julie Fogliano

敢えて英語で読むことで広がる言葉の感性

When Green Becomes Tomatoes
by Julie Fogliano, Pictures by Julie Morstad
どの季節が一番好きですか? 3月生まれの私は春が一番好きです。冬が終わって、花が咲き始め、新しい事の始まる春はワクワクした気分になります。

When Green Becomes Tomatoesは詩の絵本。ランダムな日付の日記形式で、季節の移り変わりが美しい言葉とイラストで綴られています。

始まりと終わりは March 20。
from a snow-covered tree
one bird singing
each tweet poking
a tiny hole
through the edge of winter
and landing carefully
balancing gently
on the tip of spring
鳥のさえずりの1つ1つが、冬の端っこに小さな穴を開けて、春の先っちょにそっと舞い降りるような感じでしょうか。

英語の世界では、詩は身近なもので、子供の本にもたくさん登場します。言葉のリズムを楽しむ事ができますし、韻で言葉を覚えるのにも便利です。

絵本を敢えて英語で読む意味を聞かれることがありますが、詩の絵本は特に原書を声に出して読むと、音やリズムを楽しむ事が出来ます。

文章の短い絵本では、言葉が注意深く選ばれています。詩では尚更のこと。著者の言葉に対する素晴らしい感性が感じられます。

著者とイラストレーターは、Julieという同じFirst nameを持った女性たちです。

水彩、鉛筆、クレヨンなどを使った透明感のあるイラストもまた繊細で美しく、子どもたちは愛らしい。いろいろな人種の子どもたちが自然に登場するのも魅力的です。

表紙のブラウンの肌で黒髪の女の子を中心に、いろいろな肌や髪の色の男の子女の子が出てきます。いろいろな生き物、花の名前、植物も登場します。

大きなイベントやお祭りではなく、何気ない静かな日常の中での季節の移り変わりが描かれていて、どこか懐かしい気分になり、子どもの頃が思い出されます。

大阪では冬に雪が積もるような事はあまりありませんが、一雨ごとに暖かくなり、花が咲き始める春は、季節の移り変わりを特に強く感じるのではないでしょうか。

絵本の中のお花や緑は香ってきそうです。眺めるほどに開放的で爽やかな気分になり、ハイキングに出かけたくなりました。

春まであと少しですね。
When Green Becomes Tomatoes
by Julie Fogliano, Pictures by Julie Morstad
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谷津 いくこ
絵本専門士

絵本を原書で読んでみませんか?アートな絵本、心が豊かになる絵本、英語圏の文化に触れられる絵本などを紹介します。
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