関西で働く女性のライフスタイルマガジン［関西ウーマン］

矯正歯科に訪れる患者さんはほとんどすべて、治療を始めようと一歩踏み出すまでに悩んだり迷ったりを繰り返しています。

私にも経験があるのでよく分かるのですが、一旦気になり始めると自分の中でのやる気も高まりますが、その時期が過ぎると熱が冷めたようにあまり気にならなくなります。

ではそのまま気にならないようになるかというと決してそんなことはなくて、やっぱりまた何かをきっかけに気になり始めます。

そんなことを何度も繰り返し、これからも全く気にならなくなることはないと気付いた時にようやく一歩を踏み出せるのではないかと思います。

そんな波を繰り返す中で、やる気の熱が冷めるきっかけの一つに周りの人の反応が挙げられます。

矯正歯科治療を考え始めた時に、「実は歯並びが悪いことを気にしている」とか「矯正歯科治療を受けようと思っている」など、まずは家族や友人に相談する人は少なくありません。

そんな時に「そんなに気にすることないよ」と言われ、「そっか、それならそんなに気にすることないのかな」と、治療を受けることを思いとどまった人も多くいます。

先日当院に矯正相談に来られた女性は旦那さんと一緒に来院されました。

ずっとずっと歯並びのことがコンプレックスで、以前から治療したい！と思っていたけど、装置が見えることに抵抗があり、なかなか踏み切れなかったものの、最近になってようやく治療をする決心がついたとのことでした。

まずは旦那さんに相談したところ、そんなに気にしているなら…と治療を始めるサポートをしてくれたそうです。

自分が気にしているところやコンプレックスを打ち明けたとき、「そんなに気にすることない！」と言われてしまうと、たとえ相手が励ますつもりでも、なんだか消化不良に終わってしまいます。

でも「そうか、そんなことを気にしていたんだ」と適切にアドバイスをしてくれたら、歯並びについて自分の中で悶々と悩んでしまうスパイラルから早く抜け出せることができます。

また何より、自分の中の悩みやコンプレックスを受け入れてくれたら、それを共有できると相手との距離もグッと縮まることでしょう。

あなたの身近な人がもし歯並びや咬み合わせについて気にしたり、コンプレックスを持っていたりしたら、ぜひ「そんなことないよ」よりも「一度相談に行ってみたら？」と声をかけてあげてみてはいかがでしょうか。