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阿部 純子
歯科医師 じゅん矯正歯科クリニック

笑顔の素敵な女性をふやし隊 医療・ヘルシーライフ 2017-09-06
歯はお互いを支え合う

皆さん、そもそも私たちの歯って何本あるか、ご存知ですか?

答えは32本です。ただしこれは上下左右の親知らずを含んだ数で、最近は親知らずが生えない、もしくは生まれつき親知らずがない人も多いので、親知らずを除くと28本の永久歯がある、ということになります。

28本のうち、一般的に前歯と呼ばれるのが12本、奥歯と呼ばれるのが16本です。

前歯とは切歯(せっし)と犬歯のことで、切歯はさらに顔の真ん中にある中切歯(ちゅうせっし)と、その横にある側切歯(そくせっし)からなります。

奥歯とは小臼歯と大臼歯からなり、それぞれに第1、第2の歯種があります。ちなみに親知らずは第3大臼歯といいます。

つまり、上下左右それぞれのブロックには真ん中から中切歯、側切歯、犬歯、第1小臼歯、第2小臼歯、第1大臼歯、第2大臼歯、(第3大臼歯)というふうに、7本(親知らずを含めると8本)の歯が並んでいるわけです。

では理想的な咬み合わせとはどういったものでしょうか?

上下の歯をまっすぐグッと噛んだ時に、厚さ15~30μmの薄い紙が奥歯ではしっかり挟まって抜けないくらい、前歯ではスーッと軽く抜けるくらいがよいとされています。

グッと食いしばった時には根っこの大きい奥歯が咬む力を支えて、前歯に咬む力がかかり過ぎないように前歯を守っています。

またぎりぎり歯ぎしりをさせるように上下の歯を合わせたまま下あごを滑られた際には、前方へは上下の前歯があたって奥歯がすぐに離れること、また左右へは移動させた方向(下あごを右にずらしたら右の、左にずらしたら左の)上下の犬歯があたって、やはり奥歯はすぐに離れることがよいとされています。

ぎりぎり歯ぎしりをした時には、上の前歯の裏側の斜面を下の歯が滑って下あごの運動を誘導します。

歯の形が複雑で、根っこが短い奥歯は横揺れの力に弱いので、歯ぎしりのように強い横揺れの力がかかる場合には前歯がその力をうまく逃がしてあげて、奥歯に横揺れの力がかからないように奥歯を守っているのです。

このような理想的な咬み合わせとは、不揃いに並んだ歯並びでは得られません。

そう考えるときれいな歯並びは単に見た目がいいだけではなく、歯それぞれがそれぞれを支え合うことができる、機能的に素晴らしいものであることが分かります。

もちろん、人それぞれ上下のあごの形や大きさ、歯の形や大きさ、バランスが様々なので、全員の人の口の中において、咬み合わせを100%理想の形に追求できるわけではありませんが、その人が持っている素材(歯や骨、筋肉)の状態に合わせて咬み合わせの状態を理想に近づけていくことが矯正歯科治療をはじめとする咬合治療の目的なのです。

皆さんの歯はどうですか?

この歯、全然働いてないやん!という歯がいたら、その歯が本来すべき役割を他の歯が負担しているのかもしれません。

ぜひご自分の歯並びをそういう視線で一度見てみて下さい。
「いい笑顔」「いい顔」つくりを応援したい♪ 歯並びを通して、子どもがあこがれるような笑顔の素敵なカッコイイ大人を増やし、日本を元気にします!!
阿部 純子
歯科医師
日本矯正歯科学会認定医

じゅん矯正歯科クリニック
(歯列矯正・ホワイトニング)
大阪市中央区本町3-5-2 辰野本町ビル2
TEL:06-6266-0018
HP:http://www.jun-oc.com

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