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岡田 真結子
フラワーデザイナー/バーテンダー flower & bar Relier(ルリエ)

季節を楽しむ花レシピ ライフスタイル 2017-10-25
お花は人を幸せにする魔法

先日とあるパーティーに、お祝いのお花を沢山納品させて頂きました。

その為に、お店がお花で一杯になる位、お花を大量に仕入れたのですが、折れたり、傷んでいたりする物が混じる事も想定して仕入れるので、最終的に、少し余りが出ました。

パーティーの開催が金曜日で、週末はお店の営業がお休みなので、傷まないうちに、欲しい方にもらって頂けるよう、そのお花を、リーズナブルなお値段で店頭に並べた所、ご近所にお住まいの、顔馴染みのお客様が、足を止めて下さいました。

「良かったらいかがですか。」とお声をかけると、「このピンク色の鶏頭が可愛いですね。」と言って、数本まとめてご購入下さいました。

丁度雨がぽつぽつと降り始めた所で、傘を広げ、お花を入れた手提げを持って、双子のお子さんを乗せたベビーカーを押しながら帰っていく後ろ姿を、お店の前で見送りました。

そして、次の日の朝。

お店のメールアドレスに、1通のメールが届きました。

タイトルは、『ピンク色の鶏頭』。

“あれっ、昨日のお客様だ。”とメールを開いてみると、次のような文章が書かれていました。

「毎日保育園の送り迎えでお店の前を通っていて、1週間お休みと書いてあったのに毎日電気が付いていて沢山のお花があって、奥で何か作品を作っておられるのかなと思っていました。

昨日のお迎えの時に、とっても可愛い色の鶏頭が表に出ていて、鶏頭だったら子供にもし触られても少々大丈夫かなと、思い切って買ってみました。

持って帰ったら5歳の上の男の子が「可愛い〜!」と言ってくれて、花瓶に入れたら、とても嬉しくなりました。

お忙しい1週間だったようで、そのお花を安く分けていただいて、雨の夕方に、幸せな気持ちになれました。ありがとうございました。」


このメールを読んで、私がとても幸せな気持ちになったのは、言うまでもありません。

鶏頭を見て、「可愛い!」と笑顔を浮かべるお子さんの姿が目に浮かび、それを見守るお客様も笑顔になり、そしてそれを想像する私も、幸せな気持ちになる。

以前から、きっとお花が好きな方なのだろうなと思っていたのですが、小さなお子さんがいらっしゃるので、お花を引き千切ってしまわないかとか、興味が無くて乱暴に扱わないかとか、倒して水を溢さないかとか、色々考えると、なかなかお花を飾れなかったのだと初めて知りました。

それが、お子さんが可愛いと共感してくれて、幸せな気持ちになれた・・・。

何気ない日常の花飾りが、こんなに幸せな、気持ちの連鎖を起こしてくれるなんて、まるで魔法のようです。

忙しかった仕事の疲れが吹き飛んだ、そんな週末でした。

皆の日常に、植物がそっと寄り添ってくれることを願い、その時々の私なりのお花の楽しみ方や、花屋として植物と向かい合う中で気付いた素敵な発見をお話していきます。
岡田 真結子
フラワーデザイナー/バーテンダー
Relierが作る作品や空間は 植物の持つ美しさを最大限に引き出す事を、何よりも大切に考えています。 大輪の花や丸いフォルムの花、シフォンのように柔らかい花びらや、 香水のように甘い香りを放つ花。 美しさに驚きと感動をプラスして、五感で感じるお花をご提案します。
flower & bar Relier ルリエ
〒550-0001大阪市西区土佐堀1丁目6-10 土佐堀トキワビル101
定休日:土・日・祝日(土曜日はレッスンのみ)
TEL:06-6131-4623
HP:http://relier-fleurs.com/  
BLOG:http://ameblo.jp/fleur-relier
FB:fleurRelier

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