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小川 由佳
コーチ、研修講師 FAITH(フェイス)

働く女性の自分らしい生き方入門 メンタルカウンセリング 2016-04-26
心の中で思っていても、言葉や行動で表さない限り伝わらない

以前、バスに乗ったときのこと。

私の横には、お腹の大きな妊婦さんが立っていて、
その前には30代くらいの男性が優先座席に座っていました。

「妊婦さんに、席を代わってあげればいいのに」

男性に対するそんなセリフが
自分の中で浮かんでは消え、浮かんでは消え・・・していました。

10分くらい過ぎたとき、男性が急に立ち上がりました。

「あ、降りるんだ」と思いきや、
妊婦さんの方へ向いて「どうぞ」。

妊婦さんへ席を譲ったのです。


きっとその男性は気になっていたのでしょう。
妊婦さんが立っていることを。

10分くらいの間、きっと「どうしよう」って迷っていたのでしょう。
席を代わるかどうかということを。

その迷いの中には、「声をかけるのが恥ずかしい」とか「もし拒否されたら居心地悪い」とか、
いろんな思いが交錯していたのかもしれません。


その男性は、
妊婦さんのことを気遣える、優しい心の持ち主だったのでしょう。

でも、心の中で迷っていたかもしれない、その10分程の間、
傍で立っていた私の目には、その男性のことが、
「妊婦さんに席を代わってあげない人。気遣いできない人」と映っていました。
もしかしたら、妊婦さんの目にも、そんな風に映っていたかもしれません。

いくら心の中で思っても、言葉や行動に出さない限り、
相手には、自分以外の人には、伝わらない。

そのことに気づかされた出来事でした。


もし彼が行動しなかったら、私も、また妊婦さんも、
その男性が、「席を代わろうかな」という優しい気持ちを胸に抱いていたことなど、
微塵も知ることなく、一生を終えたでしょう。

「一生を終えた」などと、大げさな言い方かもしれませんね(^^)

でも、実際、自分の気持ちを素直に、言葉や行動として出さなかったがために、
人と「真実」に立脚した関係を築けないまま終わることって、多々あると思うのです。


気持ちを、素直に言葉や行動で表すこと。

ちょっと勇気を出してみることで、
変わる世界があるかもしれませんよ^^


 

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