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岡田 真結子
フラワーデザイナー/バーテンダー flower & bar Relier(ルリエ)

季節を楽しむ花レシピ ライフスタイル 2015-08-26
秋の花の設え


日中はまだ夏の暑さが残る毎日ですが、
カレンダーはまもなく9月へと移り変わっていきます。

花市場でも、お盆のお花が一段落し、
最近では、コスモスや藤袴など、秋のお花を見かけるようになりました。
 


夏はすぐお花がダメになってしまうから・・・と敬遠しがちですが、
朝晩の風に秋の気配を感じたら、
そろそろ毎日過ごす自分の生活スペースに、お花を飾りませんか。

この時期の私のお勧めは、菊の花。
菊はとても長持ちして咲き、秋の気配も感じさせてくれます。

菊が自然に開花する時期は、一般的には10下旬~12月下旬頃と言われています。
秋には菊の展示会も開催されるなど、菊を育て、楽しむ風習もありますよね。

私が子供の頃、祖父も庭で大輪の菊を大切に育てていました。

大きな花が咲くと、得意気に鉢を門の外へと移動させ、
家の前を通る人の目を楽しませていたのを覚えています。

実家の周りは、そんなお家が沢山あって、
菊の咲く時期になると、
まるで地域一体が展覧会の会場であるかのように、
それぞれが丹精込めて育てた菊を、
通りすがりに楽しませてもらっていました。

私自身、菊に対しては敬遠している所があります。
それはやはり、フューネラルに結び付いてしまう事。
父が早くに亡くなり、最後のお別れで手にした白い菊の記憶が、
あの香りと共に焼き付いているのです。

でも、お花の仕事を始めてから、その苦手意識は随分変わりました。

なぜなら、お菓子のようにスイートな色や、
ボタンのように可愛い形、
吸いこまれるような錯覚を起こす程、ぎゅっと詰まった花びらなど、
とっても魅力があるお花だと知ったからです。

もし、菊の花は和のテイストになってしまうとか、
色が単調などというイメージをお持ちであれば、
そのイメージは、きっと払拭出来ると思います。

まずは、小さな花が枝分かれして咲く、
スプレーマム(スプレー菊)から試してみて下さい。

他のお花と一緒に束ねると、まるで可愛い野の花のよう。
洋花と合わせても、可愛い小花として馴染みます。
 


菊を花瓶に入れて飾る時は、
水に浸かる部分の葉っぱは、全て取り去って下さい。
菊は葉が沢山付いていて、
そのまま葉を水に浸けると、水が汚れて、
花が痛む原因となってしまいます。

これは、どのお花でも言える事。
花瓶にお花を生ける時は、
水の中は、茎だけの状態にしましょう。

スプレーマムには沢山の蕾が付いていますが、
その蕾も、順番に花が咲きます。

少しずつ花弁が出てきて開いていく様子も、
是非見守って、最後まで楽しんで下さい。

これからの季節にお勧めの菊。
是非色々な種類を見つけて、
他のお花との組み合わせを楽しんでみて下さい。
 
皆の日常に、植物がそっと寄り添ってくれることを願い、その時々の私なりのお花の楽しみ方や、花屋として植物と向かい合う中で気付いた素敵な発見をお話していきます。
岡田 真結子
フラワーデザイナー/バーテンダー
Relierが作る作品や空間は 植物の持つ美しさを最大限に引き出す事を、何よりも大切に考えています。 大輪の花や丸いフォルムの花、シフォンのように柔らかい花びらや、 香水のように甘い香りを放つ花。 美しさに驚きと感動をプラスして、五感で感じるお花をご提案します。
flower & bar Relier ルリエ
〒550-0001大阪市西区土佐堀1丁目6-10 土佐堀トキワビル101
定休日:土・日・祝日(土曜日はレッスンのみ)
TEL:06-6131-4623
HP:http://relier-fleurs.com/  
BLOG:http://ameblo.jp/fleur-relier
FB:fleurRelier

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