魅力(ウリ)の「強いもの順」 |
魅力(ウリ)とは他社や他の商品との違い、特徴、メリットのこと。
私は言いませんが「強み」と言ったり「USP(Unique Selling Proposition)」とも言います。
魅力を見つけるには、「評価軸」(何を基準として決めるのか)と「比較対象」(何と比べて決めるのか)が要ります。
それがないと内向きの視点に凝り固まったり、判断がぶれたりするのです。
「評価軸」は、お客様の価値観。
「比較対象」は、競合先です。
お客様の視点から見るようにすれば、内向きの視点で重箱の隅をつつくかのように社内の欠点・弱点をあげつらうということもなくなるし、競合先と比べて魅力を見つけていけば、競合先が変わらない限り、判断がぶれることはありません。
私はかねてから「魅力とは、ちょっとした違い」だと言っています。
何もオンリーワンやダントツナンバーワンでなくても、競合先より「ちょっとマシ」でいいじゃないか、お客様が、それを評価してくださるなら構わないじゃないかと言っています。
なので今回の話は「あったらいいね」ぐらいの参考程度のこととして聞いてください。
実は魅力には「強いもの順」があります。
「強い」というのは、どのお客様から見ても、ではなく、ニーズが完全に一致するお客様から見ると、でいいのです。
「理想のタイプ」の相手(お客様)から「スッゴク魅力的!!」と思われたら充分ですから。
具体的に、私の例を使って説明しましょう。
「経営コンサルタント」としての私の魅力には、以下が挙げられます。
- 営業戦略に強い
- 営業代行もしている
- 営業へのweb活用にも詳しく、web制作・サポート事業もしている
- 中小企業専門
- 女性のコンサルタント
- 大阪生まれ大阪育ちで、大阪都心に事務所
- コーチングの手法
- 親しみやすい、優しそうな見た目や語り口
- 机上の空論ではなく実践に基づくアドバイス
- 経営コンサルタントとして16年のキャリア
(順不同。他にもあるかもしれません)
どの魅力に惹かれるかは、お客様のニーズによって異なります。
が、たとえば、女性経営者に多いのですが、コンサルタントが女性であることを最重要視されるお客様から見ると、私以外の選択肢は、ないといって過言ではありません。
(女性のコンサルタントは他にもいらっしゃいますが、営業戦略ではなく営業活動や人材育成に強いなど、他の魅力がニーズと合いません。)
しかし「コーチングの手法」となると他のコンサルタントにもいますし「エグゼクティブ・コーチ」(経営者や上級管理職専門コーチ)と競合することになります。
コーチングの技術では他を圧倒することはできないと、私は見ています。
この中で「逆転不可能な魅力」がいくつかあります。
「女性のコンサルタント」という「性別」であり、「経営コンサルタントとして16年のキャリア」という「年月」です。
もちろん「この道30年」という大ベテランと比べると、まだまだひよっこですが。
また「大阪生まれ大阪育ち」も、他で生まれて他で育った方が今からそうなるのは不可能です。
これらがもっとも強い魅力。
いわば「オンリーワン」です。
次に強いのが「逆転困難な魅力」。
いわば「ダントツナンバーワン」です。
そして一番弱いのが「逆転容易な魅力」。
あなたが「立地」や「低価格」を魅力にしているとしたら、真似され逆転される可能性があります。
築くには時間がかかる「ブランド力」も、一夜にして失墜し、結果的に追い抜かれてしまうことが起こりえます。
オンリーワンの「逆転不可能な魅力」は「あったらいいね」程度だと上述しましたが、あるに越したことはないし、もしあるなら強く訴求すべきです。
また、「逆転困難な魅力」に関しては、競合の状況をリサーチして違いを鮮明にしたり、磨きをかけて追いつかれる前に引き離すなど、慢心せずに努力を続けることが必要です。
そのためにも、競合先調査は、魅力を見つける時以外にも、継続していくべきなのです。
競合先調査には、何も企業情報調査会社にお金を払ったり、調査員を雇って派遣したりする必要はありません。
ホームページやチラシなど、誰でも入手可能な情報でいいのです。
なぜなら、お客様も、同じ情報を見て購入・訪問・依頼するお店や会社を決めているからです。