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岡田 真結子 フラワーデザイナー/バーテンダー flower & bar Relier(ルリエ)
皆の日常に、植物がそっと寄り添ってくれることを願い、その時々の私なりのお花の楽しみ方や、花屋として植物と向かい合う中で気付いた素敵な発見をお話していきます。
季節を楽しむ花レシピ ライフスタイル 2016-02-24
贈り物にお花を

お花を贈るシーンとしては、
お誕生日や結婚記念日、プロポーズ、
そして開店・開業のお祝などがあります。

それは先日のこと。
私のお店、flower & bar Relierは、その名前の通り、
昼は花屋、夜はBARという形態で営業しています。

ある日、BARタイムにお越し下さっているお客様から、
「以前お店にお連れした女性がお誕生日なようなので、花束を作ってもらえますか?
今日食事をした後、2人でお店に伺います。」
と、電話でご注文を頂きました。

お誕生日だというその女性はとてもお花が好きで、
いつも来店時には、お花を買って帰られます。

以前作らせて頂いたブーケもとても気に入って下さったそうで、
「スマートフォンの待ち受け画面は、あの時の花の写真にしているんですよ。」
と、見せて下さったり、
「朝起きた時にテーブルの上にお花があると、とっても幸せな気分になるから!」
とブーケを2つ購入されて、
1つは自分の分として、
もう1つは、一緒に来られた方にプレゼントして帰られた事もありました。

そんな、お花が大好きな女性へのサプライズブーケという事で、
張り切ってとびきりのお花を集めてブーケに束ね、
来店を待ちました。
 

夜になり、食事を終えた2人が来店されて、
いつものようにお酒を飲みながらお喋りを楽しんでいると、
女性のお客様がいつものように、
「今日もお花を買って帰ろうかな。お任せしますので、ブーケを作って下さい。」
と仰られました。

いつもなら「はい!」とすぐにお花を選ぶのですが、
この日はサプライズのブーケがあったので、
誤魔化しながら話を変えようとしたものの、
「今日はどのお花がお勧めですか?私のイメージだと、どのお花を選びますか?」
と話が続いたので、ご注文主の男性が、
「じゃあそろそろ渡そうかな。」
と言って下さり、
「実は、今日はもう既にご注文を頂いて、お花を用意しているんです。
お誕生日おめでとうございます。」
と言って、作っておいたブーケをお渡ししました。


女性は訳が分からない様子だったので、
「お誕生日だという事で、後で行くから花束を用意しておいてと、
○○さんから事前にお電話を頂いていたんです。」
と説明すると、とてもとても喜んで、何度もありがとうと仰られました。

その後はずっとブーケを横に置いて、
「可愛い。綺麗。嬉しい・・・。」
と、お花を触りながら何回も小さく呟いている姿がとても微笑ましくて、
こんなに素直に喜んでくれる姿を見て、私まで幸せな気持ちになりました。

帰り際、贈り主の男性が、何度も振り返って“ありがとう”と言って下さったのは、
私と同じ気持ちだったのだと思います。


お花が好きだという女性は多いのに、
プレゼントにお花をもらった事がないという方も多くて、
それを聞くたびに、是非もっと贈り物にお花を選んで欲しいと思います。

でも一方で、
「以前、お花が好きだから喜ぶかなと思って奥さんにお花を買って帰ったら、
“何か後ろめたい事でもあるの?”と怪訝な顔をされたから、
記念日以外ではもう買うのはやめた。」
とか、
「すぐ枯れてしまうから、もったいないと言われた。」
という方もいて、
贈り物にお花を選ばない理由は、
受け取る側のマナーにもあるのではないか・・・と思うようになりました。


贈り物には、贈る人の気持ちが込められていているのはもちろんの事、
相手の事を思い浮かべながらプレゼントを選んだ時間や、
「これくらいの年齢で、こんな雰囲気の方なのですが、どんな物が合いますか?」
とか、
「プレゼントなので、ラッピングもお願いします。」
など、お店の方と交わした言葉の中に、
姿は無くても、その人がそこに存在しています。

そんな相手を想う気持ちと費やされた時間を、
贈り物と共に、もっと大切に受け取って欲しいと思います。


それはとても簡単な事。
まずは、“ありがとう”の一言で良いのです。
照れ隠しや謙遜の言葉は後回しにして・・・。


これからの季節は、お花の種類も豊富になり、
沢山のお花が市場に出回ります。
春は特に色も明るく、香りの良い花が多いのが特徴です。

1年の中でも、春は人生の新しいスタートや、結婚式も多い時期なので、
贈り物をする機会が増えます。
今年の春は、贈り物にお花を選んでみませんか。

春のお花で、ファンが多いお花は“ラナンキュラス”。
贈り物のお花の一つに、是非選んでみて下さい。
受け取って下さる方の、喜ぶ笑顔が見られます様に。
 
皆の日常に、植物がそっと寄り添ってくれることを願い、その時々の私なりのお花の楽しみ方や、花屋として植物と向かい合う中で気付いた素敵な発見をお話していきます。
岡田 真結子
フラワーデザイナー/バーテンダー
Relierが作る作品や空間は 植物の持つ美しさを最大限に引き出す事を、何よりも大切に考えています。 大輪の花や丸いフォルムの花、シフォンのように柔らかい花びらや、 香水のように甘い香りを放つ花。 美しさに驚きと感動をプラスして、五感で感じるお花をご提案します。
flower & bar Relier ルリエ
〒550-0001大阪市西区土佐堀1丁目6-10 土佐堀トキワビル101
定休日:土・日・祝日(土曜日はレッスンのみ)
TEL:06-6131-4623
HP:http://relier-fleurs.com/  
BLOG:http://ameblo.jp/fleur-relier
FB:fleurRelier

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