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池田 千波留 パーソナリティ、ライター 香のん
(←プロフィールは写真をクリック)宝塚歌劇の魅力にぐいぐい迫っていきます!
タカラジェンヌ歳時記 趣味・カルチャー 2014-03-21
巣立つ100期生 宝塚音楽学校文化祭

3月1日、タカラジェンヌを育む宝塚音楽学校で

第100期生の卒業式が行われました。

新聞やニュースでご覧になったかたも多いのではないでしょうか。

宝塚歌劇団の正装である、緑の袴と黒紋付姿の卒業生たちは

まだ寒さが残る早春によく似合います。


卒業式に先立って、2月15日と16日には

宝塚バウホールで宝塚音楽学校文化祭が開催されました。

宝塚音楽学校100期生39人が

舞台に立つために学んだ歌や演技、ダンスなどを披露する文化祭。

客席には保護者や家族、関係者が多く見られますが

チケットを買って見に来る一般の観客もいます。


宝塚音楽学校生の多くは、自分の夢を叶えるために

20倍近い倍率の宝塚音楽学校を目指し、

レッスンを重ねて合格したのでしょう。

中には、一度で合格できず、

何度もチャレンジして入学を果たした生徒もいるはずです。

(年齢制限のため受験可能な回数は4回まで)

 

また、宝塚音楽学校で学ぶあいだも、夢の舞台に立つために

つらいことや苦しいことに耐えてきたのでしょう。

そんな彼女たちが初めて、

お金を払って見に来て下さるお客様と向き合うことになるのが

宝塚音楽学校の文化祭。

努力は自分のためだけではなく、

お客様に喜んでいただくためにも必要なのだと学ぶ機会です。

彼女たちがハイレベルなアマチュアから、

プロフェッショナルに生まれ変わる日と言えるでしょう。


逆に、ファンの立場から見ると、この文化祭は

初舞台以前にスターの卵を見つけるチャンス。

2日間、合計4公演、約2000枚しかないチケットは非常に貴重なものです。

私は宝塚ファン歴38年にしてやっと、今年初めて見ることができました。

宝塚音楽学校は2年制で、授業は月曜日から土曜日まで。

朝9時から夕方5時まで、みっちりとカリキュラムが組まれています。

バレエ、モダンダンス、タップダンス、日本舞踊といった舞踊、

ボイストレーニング、クラッシックやポピュラーなどの声楽、そして演劇など

将来舞台で役立つ実技が主です。

昼休みは50分、授業間の休憩時間は10分間。

舞踊などの授業の前は着替えも済ませなくてはならず、

将来舞台での早変りの練習をしているようなものです。

授業をこなすだけでも大変そうですが、

授業開始前、予科生は1時間以上かけて校舎をそうじするのが決まりで

本科生も早めに登校して自主練習に励む人が多いといいます。

加えて放課後に補講や個人レッスンを受ける生徒もいて、

明確な夢を持った人間の底力を感じさせます。

 

そんな2年間の集大成である文化祭は3部構成。

1部は日本舞踊とクラッシック声楽、宝塚主題歌メドレー、

2部は演劇、

3部はバレエ、ジャズダンス、モダンバレエ、タップダンスなどを披露しました。


舞台の構成・演出、振付、演技指導、歌唱指導などは全て

宝塚音楽学校の講師および、

宝塚歌劇団の第一線で活躍している演出家、振付家が担当していて

これほど恵まれた環境はなかなか ないのではないかと思います。


笑顔で踊り、歌う100期生からは、

緊張と同時に、舞台に立つ喜びが感じられました。

群舞やコーラスでは、ともに学んだ同期の絆が発揮される半面、

演劇で主役を演じる生徒、ダンスや歌でソロパートがある生徒などもいて

同期と言えどもライバルだという厳しい面もあります。

とはいえ、卒業時の成績が良くなくても

宝塚歌劇団に入団してから花開きトップスターの階段を上る人もいるわけで、

これからの39人全員の活躍に期待を込めて

客席からは惜しみない、温かい拍手が贈られました。


100期生は3月21日に宝塚大劇場で初日を迎える

月組公演で初舞台を踏みます。

通常は初舞台生のみで行うラインダンスを

今年は宝塚歌劇100周年を記念して月組生を加え100人で踊るとのことで、

舞台の かみてから しもてまで、ズラリと並ぶ

大迫力のラインダンスになることでしょう。


ぜひ、劇場で100期生の巣立ちをご覧ください。


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