親知らずは悪者? |
今日は親知らずについての話です。 「親知らずって、とりあえず抜いたほうがいいんだよね?」 「親知らず抜くのって、めっちゃ痛いんだよね?」 などと、とかく「悪者」のイメージで語られがちな親知らずですが、歯についての質問や相談の中で、もっともよく聞かれるのが「親知らず」についてである、と言っても過言ではないくらい、歯科でよく知られているようで、実はあまり知られていないワードの1つです。 このコラムをご覧の方の中にも、歯医者さんで「これは親知らずだから抜きましょう」と言われて既に抜去済み、という方もいるかもしれません。 そもそも「親知らず」とは何でしょうか? 親知らずの正式名称は「第3大臼歯」と言い、れっきとした「歯」です。 歯列の中心から数えて8番目に位置することから、歯科用語では「8番」と呼びます。 他の歯が12~14歳頃までに生えきってしまうのに対して、この第3大臼歯は18~20代前半に生えることから、親が生えたことを知らない=親知らず、と言われます。ちなみに英語では「wisdom teeth」と言われ、それを訳して「智歯」とも呼ばれます。 最近ではもっと遅くに生えてくる人や、退化傾向で生まれつき親知らずそのものがない人もいます。 そんなれっきとした歯であるにもかかわらず、なぜ「親知らず=悪者」のイメージが付きまとうのでしょうか? 歯というものは口の中にまっすぐ生えてこそ、そして噛み合わせに参加してこそ、その機能を発揮します。これは親知らずについても同じことです。 しかし最近ではスペースがなくて親知らずが生えきらない人、骨や歯肉の中に埋まったままの人がたくさんいます。むしろ現代人にはそういった人の方が多いかもしれません。 スペースが足りなくて親知らずの一部だけが顔をのぞかしている場合、親知らずと歯肉との間に汚れが詰まりやすくなります。歯磨きもしにくい場所なので、いつも汚れが停滞してしまいがちです。 すると歯肉が炎症を起こして痛みや腫れの原因となりますし、親知らずはもちろん、隣りの歯も虫歯になったりします。 さらには親知らず自身の生えようとする力で、隣りの歯に食い込んで溶かしてしまったりすることもあります。 そういう悪さをする親知らずは抜歯の対象になります。 また矯正歯科治療でも治療のために親知らずの抜歯が必要になることもあります。 そんな親知らずですがれっきとした歯ですので、ちゃんと生えて機能することができれば、全然抜く必要はありません。スペースさえあれば、矯正歯科治療でまっすぐに立て直すこともできます。 罪を憎んで人を憎まず。親知らずにも同じことが言えるかもしれません。 |
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