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Do You Know Pippi Longstocking? by Astrid Lidgren

すべてを楽しくしてしまうスーパーガール

Do You Know Pippi Longstocking?
by Astrid Lidgren with Pictures by Ingrid Nyman
先月まで美術館「えき」KYOTOで開催されていた、長くつ下のピッピの世界展に行きました。

Pippi の本は、小学生の頃に読んで、とても面白かった記憶がありました。自由で、とっぴで、不思議で、楽しい女の子のイメージ。

美術展のポスターのイメージが、なんだか記憶と違うなあと思っていたのですが、実際に展覧会を見てびっくり。

私が読んだ岩波少年文庫のイラストは、桜井誠さんという日本人の方が描いたものだったのですね。外国の雰囲気だったので、原作の絵だと思っていました。

1945年、第2次世界大戦終戦の年に出版された『長くつ下のピッピ』は、70年以上読み継がれ、76ヶ国語に翻訳されました。各国で様々なイラストレーターの挿絵で出版されています。

日本では、続編の『ピッピ船に乗る』『ピッピ南の島へ』を、同じく桜井誠さんの挿絵で読まれた方が多いと思います。

今回ご紹介するのは、小さい子ども向けの絵本版Pippi です。日本では2004年になって翻訳版が出版されています。絵本のイラストは、スウェーデンで最初の本の挿絵も描いたIngrid Nymanです。

表紙の馬を持ち上げるシーンがPippi のトレードマーク。

イラストが違うとお話のイメージも変わります。Pippi は9歳ですが、私は小学校高学年から中学生くらいに思っていました。痩せて、背が高くて、とっぴだけれど少し大人びた感じ。

ストーリーもうろ覚えだったので、翻訳版の『決定版 長くつ下のピッピの本』を読み直しました。Lindgrenが3冊の本を一冊にまとめたものを翻訳していて、2018年に出版されました。今読み直しても面白く、Nymanのキュートな挿絵で、Pippi のイメージが一新されました。
絵本は、小さな子ども向けにエピソードを抜き出しています。イラストも人物の目を大きく、さらに可愛らしくしています。

ある日、TommyとAnnika の兄妹の隣のごたごた荘にPippi が引っ越してきます。

ウマを持ち上げ、サルのNilsonさんを連れ、左右異なる長くつ下に、ぶかぶかの靴を履いたヘンテコな女の子Pippi 。

とんでもない方法ではありますが、掃除も料理も全部一人でこなします。

いつも面白い遊びを思いつくPippi に二人は夢中になります。

Pippi は、世界一強い女の子。いじめっ子も、警察官も、どろぼうも片手で放り投げてしまえるほどの力持ち。

でも、とっても心優しくて、Tommy とAnnikaを大切にします。

理不尽な大人たちもPippi には敵いません。

Pippi は大人たちを負かしてやろうとしているのではなく、自分らしく振る舞った結果、大人たちの方が観念せざるを得なくなるのが愉快です。

Pippi は、すべてを楽しくしてしまうスーパーガールです。

Lindgrenは、子どもの権利や動物の権利の擁護者としても知られています。『暴力は絶対だめ!』は、1978年にドイツ書店協会平和賞の授賞式でLindgrenが行ったスピーチを書籍化したものです。子どものしつけに暴力はいらない、という事から反戦の願いまでを訴えた、感動的な内容です。

展覧会は、Lindgrenを知る良いきっかけになりました。

この絵本は部屋に飾りたいと思います。パワーをもらえそうではないですか?
Do You Know Pippi Longstocking?
by Astrid Lidgren with Pictures by Ingrid Nyman
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八津谷 郁子
洋書絵本キュレーター

絵本を原書で読んでみませんか?アートな絵本、心が豊かになる絵本、英語圏の文化に触れられる絵本などを紹介します。
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