はるなつあきふゆの詩(ジュリー フォリアーノ)
ゆっくりと巡る季節 はるなつあきふゆの詩
(詩) ジュリー・フォリアーノ (絵) ジュリー・モースタッド 新型コロナの影響で、全国的に混乱気味ですね。一日も早い収束を祈るばかりです。
個人的には、ほかにもちょこちょこ、何だか心落ち着かない日々だったりしてます。 こんな時こそ、平穏な日常風景を描いたような、ポジティブなイメージで気持ちを落ち着かせよう!(と、自分に言い聞かせてます!)、今回の絵本をご紹介したいと思います。 この作品は、気まぐれに綴られた日記のようなつくりで、日付が添えられた詩だけで本文が構成されています。 だから、もちろん全部読めばゆったりと心が満たされますが、好きな見開き、気になった見開きを読むだけでもOK、都合に合わせた楽しみ方ができます。 3月20日、春の訪れを綴った短い詩から始まります。その後の日付はまちまちです。心に言葉が浮かんだ日だけ詩を書いたよ、というような緩やかなペース。詩の長さもまちまちです。短かったり、長かったり。 その不規則で自由なペースが、読み手にとってはむしろ自然なリズムに感じられるから不思議。作品全体に漂っている穏やかさとか、安心感にもつながっているように思います。 もちろん、詩もイラストも、瑞々しい感性に溢れています。 雪解けの庭、雨に変わった池のほとり、咲き誇る大きな花木、窓の外の曇り空、草花が生い茂る原っぱ、川面の水浴び、海辺の風景、満天の星空…。 ここでご紹介しきれないくらい沢山のシーンはどれも、身近にありそうな、小さなきらめきをすくいとったものばかりです。 その一つ一つを愛おしく感じているうちに、ゆっくりと季節が巡ってゆきます。 日々の生活に追われるうちにすっかり遠のいてしまった、子供の頃親しんだ風景も思い出させてくれます。 そうした幸せなイメージを心に抱いたまま、本を閉じて深呼吸をしたら、ざわざわしていた心に静けさを取り戻せる気がしてきます。 戸惑うことは色々あるけれど、さあ、また普段通りに頑張ろう。 本格的な春の訪れとともに、安心して外出できる状況になればいいのにと、心から思います。 年末にお伝えした通り、色々整理する都合でお店はまだお休みを頂いていまして、本当ならそろそろ営業再開しなきゃなんですが、こんななので、春休みまでをめどに、思っていたよりも長くお休みを頂くことになりそうです。 皆さんもそれぞれに色々な状況やご事情がおありかと思いますが、できることを心掛けつつ、お互いに頑張りましょうね! はるなつあきふゆの詩
(詩) ジュリー・フォリアーノ (絵) ジュリー・モースタッド (訳) 石津ちひろ 偕成社 恒松 明美
ギャラリーリール(GALLERY RiRE)店主 小説なら1日。映画なら2時間。絵本なら、長くても15分くらいでしょうか。 それでも小説や映画に負けないくらい、心が満たされる絵本があります。 毎日、時間がたりない…。そんな、忙しく働く女性にこそ、 絵本はよきパートナーとなってくれると思います。 毎日窮屈だな。ちょっと背伸びしてばかりだったかな。 「心の凝り」が気になる時におすすめの、絵本をご紹介します。 ギャラリーリール(GALLERY RiRE) |