関西で働く女性のライフスタイルマガジン［関西ウーマン］

3月18日に平成31年2月2日、3日に実施された第112回歯科医師国家試験の合格発表か行われました。

今回、新卒者では受験者2,000人に対して合格者は1,587人で合格率79.4％、既卒者を含めた全体では3,232人の受験者数に対して合格者が2,059人で合格率が63.7％となっています。

歯科医師の増加に伴い、歯科医師国家試験も私が受験した頃に比べると試験が難しくなっているようですね。

では国家試験に合格したらすぐに一人前の歯科医師になれるかというと、この時点では患者さんの歯科治療ができるライセンスを手にしたに過ぎません。

ここから臨床研修に励み、さらにそれぞれ専門性を高めるために研鑽を重ねていく必要があります。

例えば矯正歯科や口腔外科などは一般歯科に比べて専門性が高い分野なので、歯科医師のライセンスを手にした後もじっくり腰を据えて経験を積んでいく必要があります。

ただ矯正歯科に限って言えば、現在の日本では「矯正歯科」の標榜に制限はありません。歯科医院を開設するのに、歯科医師であれば誰でも「矯正歯科」と看板を掲げることができます。

前述の通り、矯正歯科治療は他の一般歯科治療とは違う研修や経験が必要な専門性の高い分野です。しかし現時点ではその専門性を習得した矯正歯科医師でも、矯正歯科治療の経験が浅い歯科医師でも、誰でも「矯正歯科」を謳うことができるのです。

当院に相談に来られる患者さんにも何軒か歯科で相談の受けた、という方がいらっしゃいます。矯正歯科を専門にしている歯科医師ならば、治療方針や治療の進め方、料金、治療結果など、大きな差はないのですが、専門でないところでは説明や治療結果にばらつきがあることが多く、患者さんが戸惑う原因の１つにもなっています。

また矯正治療期間中には、不意に装置が壊れてしまったり、予期せぬ痛みが生じたりすることがあります。そういった場合にいつでも診てもらえるように、矯正歯科を専門とする歯科医師が常勤している診療所の方がおすすめです。

矯正歯科治療を成功させるにはパートナー選びは非常に大切です。ご自身の歯と健康を守るためにも、矯正歯科治療を受ける場所はぜひ慎重に選んでいただきたいものです。