関西で働く女性のライフスタイルマガジン［関西ウーマン］

最近、テレビを見ていますと、病院の広告が目立ちますね。「格安！」「すぐに治る！」「治療費はこれだけ！」「今なら何パーセントOFF！」「限定キャンペーン中！」

まるで、テレビショッピングのような、魅力的かつ、急いで病院に行った方がお得な気持ちになるようなキャッチフレーズが並んでいます。

同様に、ホームページを見ていると、「最安！」「すぐに治る！」といったサイトが上位に挙がってきます。

しかし、昨今では、このようなキーワードで焦って治療を受けた患者さんにトラブルが多発しています。

「誤解を産む内容だった。」「思っていた治療結果が出なかった。」「インフォームドコンセントが十分にできていないまま契約を結ぶことが多く、あとからトラブルが生じやすい」といった事象が多発しています。

これらは、消費者センターへの相談も多く、消費者庁も対応しなければならないという状況に発展しています。特に医療は、商品ではないので、一度治療を開始すれば、返品、交換ができません。元の体の状態に戻すことは不可能といってもいいでしょう。

本来、医療とは個々の患者さんに合わせて治療を進めていくものです。ですので、すぐに治療を開始しないといけない必要性は癌や急性炎症のような命に係わる病気以外では、そう多くはありません。ご自身のためにも、納得して治療を受けるかを考えるべきです。

また、誇大広告も規制の対象です。「年間ＯＯＯＯ人の患者さんが受診！」「OOO専門医」「人気投票O位！」といった言葉も、本当にOOOO人来たのか？その人達は、最後まで治療を完結したのか？

ＯＯＯ専門医というのは、具体的にどの学会の「専門医」なのか？その学会はどのような学会なのか？人気投票も具体的にどの投票イベントがあったのか？患者さんにきちんとした説明がなければ、虚偽の説明になります。

つまり、きちんとした病院はその医療広告の規制を守らざるを得ないため、派手な広告を出すことができません。ご自身の体は返品・交換ができません。その点を十分に考慮して、テレビショッピングのように、簡単にご自身の治療をショッピングしないようご注意ください。