工務店の日報(福田雄一)

SNS時代だから出会えた
工務店の日報
福田雄一(著)
福田雄一(著)
大阪に実在する工務店のゆるい日常を描いたコミックス『工務店の日報』を読み終わりました。
4コマ漫画に日付と数行のメモが添えられたまさに「日報」で、全てほぼ真実なのですって。
私は途中からゲラゲラ声を上げて笑いながら読みました。
公共交通機関に乗りながら読むのは、ある種危険な本と言えるでしょう。
私がこの本を手に取ったきっかけをお話ししましょう。
それはTwitterでした。
私のタイムラインに、唐突にこのTweetが現れたのです。
このツイートは、コメントを書き足す形で続いていますので、本文の下のコメントまで読んでみてくださいまし。(下の画像をクリックするとTwitter画面へリンクします)
4コマ漫画に日付と数行のメモが添えられたまさに「日報」で、全てほぼ真実なのですって。
私は途中からゲラゲラ声を上げて笑いながら読みました。
公共交通機関に乗りながら読むのは、ある種危険な本と言えるでしょう。
私がこの本を手に取ったきっかけをお話ししましょう。
それはTwitterでした。
私のタイムラインに、唐突にこのTweetが現れたのです。
このツイートは、コメントを書き足す形で続いていますので、本文の下のコメントまで読んでみてくださいまし。(下の画像をクリックするとTwitter画面へリンクします)

Twitterを辿るのがご面倒な方のために、要約させていただくと…
Twitterアカウント「工務店の日報」さん=福田雄一さんが、品川駅で新幹線を待っていたら隣に外国人男性が。かっこいいなぁ、とよくよく見たらファッションデザイナーのポール・スミスさんにそっくり。
勇気を出してお声をかけたところやはりご本人で、福田さんのお仕事のことにまで会話が弾んだそうです。
そして福田さんが「よろしかったらもらってください」と『工務店の日報』を手渡したところ、ポール・スミスさんは喜んでくださり、直筆メッセージとサインをくださったのだとか!
福田さんも新幹線の中でポール・スミスさんの似顔絵(?)を描いてお渡ししたら「僕たちはもう友達だ。イギリスに来たらぜひ立ち寄るといい」と、住所を教えてもらったそうです。
なんという奇跡!
私だったらそもそもポール・スミス氏に気がつかないと思う。
気が付いたとしても話しかけられるかどうか。
この本を最後まで読んでびっくりしたのですが、福田さんは普段はポルトガルのリスボンに住んでおられるのですって。たまたま日本に戻ってきておられた時に、たまたまポール・スミスさんと同じ新幹線に、たまたま品川から乗り合わせる、すごいですね。
福田雄一さんの幸運さと語学力に敬服。
この福田さんの体験、私に置き換えたら、どんなことになるかしら。
例えば、宝塚歌劇のトップスターが偶然隣にいて、声をかけたらツンケンせずに親しくお話ししてくれた、って感じかしら。それとも憧れている作家さんにお会いして、拙著をお渡ししたら褒めていただけて天にも昇る気持ちになる…とかかな。
とにかく、たとえようもなく大きな驚きと喜びがtweetから伝わってきて、私まで嬉しくなりました。SNSには良い面ばかりではないことは知っているけれど、こんなふうに個人の体験を共有できるなんて昭和の時代ではありえないこと。こういう時代に生きていられることに感激してしまいました。そして私もぜひこの本を手に取りたくなったというわけ。
さて、実際に読んでみたらこれが面白い!
主な登場人物は工務店の社長さんからわんこの金五郎までの8人。
私が特に好きなのは新人研修中の女子、細見さん。素朴な顔立ちの、おとなしそうな女子で、兵庫県民というのも私の中ではポイントが高いです。
新人研修中の細見さんは、業務にも慣れていないし、そもそも現場で使われている言葉にも慣れていません。
私が爆笑してしまったのは「防火区画の確認」。
先輩社員に「そこの図面で入り口周りの防火区画を確認しといて!」 と言われた細見さん。
「防火区画」が「棒カクカク」に聞こえたんですね。
丸めた図面で部屋の入り口付近の棚の棒をコンコン叩いて「棒カクカクしません!」と報告。
なんでやねん!なんで図面で棒がカクカクするかどうかのチェックをするのだ!
そうツッコミながら爆笑。
また、細見さんは業界用語もよくわかっていません。
「ビス揉んどいてくれ」と言われ、よくわからないけれど、まだ埋まりきっていないビスをモミモミしちゃいます。
業界用語では ビスを揉む=ビスをねじ込む なんですって。
『工務店の日報』は。お仕事紹介本であり、大阪の下町の人情物語でもあります。
どなたが読んでも面白く感じられるとは思うけれど、やっぱり関西にお住まいの方の方がより面白く読めると思いました。
ちなみに、福田雄一さんの「品川駅の奇跡」には続きがあったそうですよ。
これもコメントを書き足す形式でアップされています。(下の画像をクリックするとTwitter画面へリンクします)
Twitterアカウント「工務店の日報」さん=福田雄一さんが、品川駅で新幹線を待っていたら隣に外国人男性が。かっこいいなぁ、とよくよく見たらファッションデザイナーのポール・スミスさんにそっくり。
勇気を出してお声をかけたところやはりご本人で、福田さんのお仕事のことにまで会話が弾んだそうです。
そして福田さんが「よろしかったらもらってください」と『工務店の日報』を手渡したところ、ポール・スミスさんは喜んでくださり、直筆メッセージとサインをくださったのだとか!
福田さんも新幹線の中でポール・スミスさんの似顔絵(?)を描いてお渡ししたら「僕たちはもう友達だ。イギリスに来たらぜひ立ち寄るといい」と、住所を教えてもらったそうです。
なんという奇跡!
私だったらそもそもポール・スミス氏に気がつかないと思う。
気が付いたとしても話しかけられるかどうか。
この本を最後まで読んでびっくりしたのですが、福田さんは普段はポルトガルのリスボンに住んでおられるのですって。たまたま日本に戻ってきておられた時に、たまたまポール・スミスさんと同じ新幹線に、たまたま品川から乗り合わせる、すごいですね。
福田雄一さんの幸運さと語学力に敬服。
この福田さんの体験、私に置き換えたら、どんなことになるかしら。
例えば、宝塚歌劇のトップスターが偶然隣にいて、声をかけたらツンケンせずに親しくお話ししてくれた、って感じかしら。それとも憧れている作家さんにお会いして、拙著をお渡ししたら褒めていただけて天にも昇る気持ちになる…とかかな。
とにかく、たとえようもなく大きな驚きと喜びがtweetから伝わってきて、私まで嬉しくなりました。SNSには良い面ばかりではないことは知っているけれど、こんなふうに個人の体験を共有できるなんて昭和の時代ではありえないこと。こういう時代に生きていられることに感激してしまいました。そして私もぜひこの本を手に取りたくなったというわけ。
さて、実際に読んでみたらこれが面白い!
主な登場人物は工務店の社長さんからわんこの金五郎までの8人。
私が特に好きなのは新人研修中の女子、細見さん。素朴な顔立ちの、おとなしそうな女子で、兵庫県民というのも私の中ではポイントが高いです。
新人研修中の細見さんは、業務にも慣れていないし、そもそも現場で使われている言葉にも慣れていません。
私が爆笑してしまったのは「防火区画の確認」。
先輩社員に「そこの図面で入り口周りの防火区画を確認しといて!」 と言われた細見さん。
「防火区画」が「棒カクカク」に聞こえたんですね。
丸めた図面で部屋の入り口付近の棚の棒をコンコン叩いて「棒カクカクしません!」と報告。
なんでやねん!なんで図面で棒がカクカクするかどうかのチェックをするのだ!
そうツッコミながら爆笑。
また、細見さんは業界用語もよくわかっていません。
「ビス揉んどいてくれ」と言われ、よくわからないけれど、まだ埋まりきっていないビスをモミモミしちゃいます。
業界用語では ビスを揉む=ビスをねじ込む なんですって。
『工務店の日報』は。お仕事紹介本であり、大阪の下町の人情物語でもあります。
どなたが読んでも面白く感じられるとは思うけれど、やっぱり関西にお住まいの方の方がより面白く読めると思いました。
ちなみに、福田雄一さんの「品川駅の奇跡」には続きがあったそうですよ。
これもコメントを書き足す形式でアップされています。(下の画像をクリックするとTwitter画面へリンクします)

それにしてもポール・スミスさんってなんて良い人なんでしょう。
もらった本をちゃんとお家に飾っているよ、と教えてくださるなんて。
地位や名誉を得ても、誰かに優しくしたり、相手を喜ばせることができる人って素敵です。
私も素敵の連鎖ができる人になりたい。
もらった本をちゃんとお家に飾っているよ、と教えてくださるなんて。
地位や名誉を得ても、誰かに優しくしたり、相手を喜ばせることができる人って素敵です。
私も素敵の連鎖ができる人になりたい。
工務店の日報
福田雄一(著)
KADOKAWA
建設業界を知ってる人なら共感できる「あるある」から、業界を知らない人でも「こういう人いるよね」とクスっと笑えてしまうネタの数々!あなたの近所の工務店でもこんなゆるいやりとりが行われているかも!? 出典:楽天
福田雄一(著)
KADOKAWA
建設業界を知ってる人なら共感できる「あるある」から、業界を知らない人でも「こういう人いるよね」とクスっと笑えてしまうネタの数々!あなたの近所の工務店でもこんなゆるいやりとりが行われているかも!? 出典:楽天

池田 千波留
パーソナリティ・ライター
パーソナリティ・ライター
コミュニティエフエムのパーソナリティ、司会、ナレーション、アナウンス、 そしてライターとさまざまな形でいろいろな情報を発信しています。
BROG:「茶々吉24時ー着物と歌劇とわんにゃんとー」
ヒトが好き、まちが好き、生きていることが好き。だからすべてが詰まった本の世界はもっと好き。私の視点で好き勝手なことを書いていますが、ベースにあるのは本を愛する気持ち。 この気持ちが同じく本好きの心に触れて共振しますように。⇒販売HP/Amazon
OtherBook