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Mr. Gumpy's Outing by John Burningham

心ほっとしたい時、休憩したい時にオススメ

Mr. Gumpy's Outing
By John Burningham
『ガンピーさんのふなあそび』は、日本語でも親しまれている有名な絵本ですが、大人の方にもオススメです。

心が疲れているとき、John Burninghamの描く優しいイラストとストーリーに癒されます。

Mr. Gumpyは、川の近くに住んでいます。ある晴れた日にボートで出かけることにしました。

最初に子どもたちが、そしてウサギ、猫、犬、ブタ、羊、ニワトリ、牛、ヤギが次々に乗せてほしいと声を掛けてきます。

Mr. Gumpyは、快く乗せてあげて、それぞれに、喧嘩をしないように、飛び跳ねないように、足を踏みならさないように、などの注意を与えます。

左ページには川を下るボートの様子が白黒で少し遠目に描かれ、右ページには、声を掛けてくる動物たちの様子がカラーで大きく描かれています。

動物たちのノンビリした雰囲気とユーモラスな表情がたまらなく可愛らしい。

日差しがふりそそぐ中、ボートに乗った子どもたち、動物たちは、それぞれに景色を楽しんでいます。どんどん乗客が増えて、Mr. Gumpyはボートを漕ぐのが大変そう。

しばらく皆は楽しそうにしていますが、予想どおり、全員が注意されたことをそのまま実行、子どもたちは喧嘩して、ウサギは跳び跳ね、猫はウサギを追いかけて…ボートはひっくりかえって皆水の中に落っこちます。

ここからがこの絵本の素敵なところです。皆川岸まで泳いで、暖かい太陽で体を乾かし、野原を一列に並んでMr. Gumpyの家に向かいます。誰も怒ったりしません。
“We’ll walk home across the fields,”said Mr. Gumpy. “It’s time for tea.”
そして、大きなテーブルを囲んでお茶をする様子が左右のページわたって大きく描かれています。

この「大勢で大きなテーブルを囲んでパーティーをしたり、お茶をしたりするシーン」は絵本で良く見かけますが、ワクワクした気分になるものですよね。

Mr. Gumpyと女の子は笑顔ですが、動物たちは動物らしく無表情なのも微笑ましい。

暗くなって、満月が浮かぶ中、皆は帰っていきます。
“Goodbye,” said Mr. Gumpy. “Come for a ride another day.”
なんて心の広いMr. Gumpy。笑顔になれる一冊です。

この絵本には、続編があます。Mr. Gumpyが自動車で出かける“Mr. Gumpy’s Motor Car” です。

Mr. Gumpyが自動車で出かけると、今度は子どもたち、動物たちが全員集合で待っていて、乗せて欲しいというところが可笑しい。

ほっとしたい時、休憩したい時にオススメです。
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谷津 いくこ
絵本専門士

絵本を原書で読んでみませんか?アートな絵本、心が豊かになる絵本、英語圏の文化に触れられる絵本などを紹介します。
StoryPlace
HP:http://www.storyplace.jp
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