When I See Red by Britta Teckentrup
怒りは変化の原動力
When I See Red
by Britta Teckentrup
by Britta Teckentrup
赤は怒りの色。主人公の女の子は、激しい怒りの中にいます。
I am furious.
I’m seeing RED.
I’m filled with rage.
A storm’s ahead.
I’m seeing RED.
I’m filled with rage.
A storm’s ahead.
理由は描かれていませんが、不当なことに対する深く大きな怒りのようです。
切り絵のような女の子の背景は、抽象画のようで、可愛らしくシンプルな女の子と対照的。
日本画を思わせるドラゴン、激しい嵐、波に洗われる海辺のイラストも迫力があります。
切り絵のような女の子の背景は、抽象画のようで、可愛らしくシンプルな女の子と対照的。
日本画を思わせるドラゴン、激しい嵐、波に洗われる海辺のイラストも迫力があります。
I am wild and untamed.
I holler and roar.
I’m a furious dragon you cannot ignore!
I holler and roar.
I’m a furious dragon you cannot ignore!
リズムの良い詩で、怒りを表す単語が次々に、文字の大きさや配置を変えて並びます。
怒りは、ネガティブな感情であって、コントロールすべきもの、表に出さないようにすべき、というのが一般的な考え方だと思います。
この絵本では、怒りのポジティブな面を描いているのが、新鮮でした。
怒りを変化の原動力として捉えています。
とても腹が立つことがあったとき、怒りが限界を超えると、どうにでもなれ、と開き直って、強くなれることがあったりしないでしょうか。
絵本の最後には、人権活動家の Anni Lanz の言葉が引用されています。
怒りは、ネガティブな感情であって、コントロールすべきもの、表に出さないようにすべき、というのが一般的な考え方だと思います。
この絵本では、怒りのポジティブな面を描いているのが、新鮮でした。
怒りを変化の原動力として捉えています。
とても腹が立つことがあったとき、怒りが限界を超えると、どうにでもなれ、と開き直って、強くなれることがあったりしないでしょうか。
絵本の最後には、人権活動家の Anni Lanz の言葉が引用されています。
Use your anger to transform the world around you.
怒りは自分を守るためにも必要で、自分を強く、勇敢にしてくれます。
女の子は、怒りによって、自分の持つ力を解き放つことができました。
怒りが去った後は、青空広がっています。自分が変わったことで、未来の可能性も開けます。
Teckentrup は、絵からイメージが湧くことが多いそうですが、この絵本では、文字が先だったということです。個人的な感情や、#metoo、#blacklivesmatter、#fridaysforfuture などの運動にも影響を受けました。
腹が立つと、それを抑えて表に出さないことに一所懸命になってしまいます。怒りがネガティブな感情で、表すのが恥ずかしいと考えるから。
しかし、自分の怒りの感情と向き合い、それをパワーに変えていくのは、健全なことですよね。
怒りと変化をセットで考えることで、腹が立つことにも立ち向かえるように思います。
そんな勇気をくれる、美しい絵本です。
女の子は、怒りによって、自分の持つ力を解き放つことができました。
怒りが去った後は、青空広がっています。自分が変わったことで、未来の可能性も開けます。
Teckentrup は、絵からイメージが湧くことが多いそうですが、この絵本では、文字が先だったということです。個人的な感情や、#metoo、#blacklivesmatter、#fridaysforfuture などの運動にも影響を受けました。
腹が立つと、それを抑えて表に出さないことに一所懸命になってしまいます。怒りがネガティブな感情で、表すのが恥ずかしいと考えるから。
しかし、自分の怒りの感情と向き合い、それをパワーに変えていくのは、健全なことですよね。
怒りと変化をセットで考えることで、腹が立つことにも立ち向かえるように思います。
そんな勇気をくれる、美しい絵本です。
When I See Red
by Britta Teckentrup
Publisher: PRESTEL
by Britta Teckentrup
Publisher: PRESTEL
谷津 いくこ
絵本専門士
絵本専門士
絵本を原書で読んでみませんか?アートな絵本、心が豊かになる絵本、英語圏の文化に触れられる絵本などを紹介します。
StoryPlace
HP:http://www.storyplace.jp
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